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●「ゴキブリたちの優雅でひそやかな生活」● ★★ |
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2002/12/22 |
ゴキブリというと、まず嫌!、気持ち悪い、という気持ちになりますが、本書はなかなか面白い一冊。 なんと言っても、ゴキブリというのは3億年も前から生存している生き物、その生存メカニズムはまさに驚嘆に値します(「ゴキブリの性生活」)。これじゃあ、いくら一生懸命退治しても、ゴキブリがいなくならない訳です。そのうえ、ゴキブリに感嘆するばかりか、昆虫としての愛嬌さえ感じてしまうのは、著者の語りの上手さでしょう。 本書の楽しさは、筆者が様々な職歴、生活場所を転々とするなかで、否応なく直面することになったゴキブリを、ユーモアを交えて語っているところにあります。特に、大きなマダガスカルゴキブリをタッパウェアに貰って、持ち運びに苦慮する辺り、ユーモア小説のような可笑しさがあります。 ※なお、本書にて紹介されるゴキブリは、チャバネゴキブリ、ワモンゴキブリ、トウヨウゴキブリ、チャオビゴキブリ、クロゴキブリ、マダガスカルゴキブリ、マデイラゴキブリ。 一寸のゴキブリにも五分の魂/ゴキブリよばわりは最大の侮辱/ゴキブリの性生活/ゴキブリ家の食事/ゴキブリは病原菌のデパートか?/果てしなき戦いはつづく/災害救助ゴキブリの夢 |