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1.ぼくがぼくであること |
●「ぼくがぼくであること」● ★★★ |
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2007/06/09
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「おれがあいつであいつがおれで」が面白かったので、もう1冊文庫化されている本書も読んでみようと思った次第。 主人公である平田秀一(ひでかず)は、小学6年生の12歳。5人兄弟の4番目です。兄弟姉妹の中でただ一人出来が悪く、学校では教師から、家では母親からもいつも叱られてばかり。何をやってもヘマばかりしでかすのですから仕方ないのですが、母親からあれだけ年中、くどくど叱られてはますます・・・というのは無理ないところ。 何をやってもダメな三男坊と口喧しい母親との関係が、夏休みの家出を境にコロッと変わってしまう。その変わり方の面白さ、痛快さったらありません。実に楽しい、面白い、気持ち良い。 ※判っていながら、できるようでできないこと。それは子供のことを大人の尺度で考えてはいけない、ということ。本書を読んで改めて反省しました。 |
●「おれがあいつであいつがおれで」● ★★☆ |
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1998年07月 2007年05月
2007/05/31
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かつて観てその面白さ故にずっと忘れられないでいる、尾道を舞台にした大林宣彦監督の映画「転校生」の原作。 斉藤一夫と斉藤一美、昔幼稚園で仲良しだった2人が一美の転校で再び出会い、揉めあった挙句ぶつかり合って気を失い、気がつくと2人の身体が入れ替わっていた、というストーリィ。中身と身体が入れ替わってしまったら誰しも慌てふためくのは当然ですが、本ストーリィの面白さは2人がちょうど年頃の男の子と女の子だというところにあります。 なお、映画では中学生でしたが、原作は小学6年生という設定。小学生向けに書かれたことから上限の6年生ということになったのでしょうけれど、そりゃ中学生に設定した方が断然面白いですよ。 |