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21.無限の中心で 22.日向丘中学校カウンセラー室 23.零から0へ 24.かがやき子ども病院トレジャーハンター 25.日向丘中学校カウンセラー室−十人十色、1匹?色の文化祭− 26.つる子さんからの奨学金 |
【作家歴】、カラフルな闇、最強の天使、たまごを持つように、鉄のしぶきがはねる、鷹のように帆をあげて、わからん薬学事始1、わからん薬学事始2、わからん薬学事始3、伝説のエンドーくん、風味さんじゅうまる |
白をつなぐ、つくしちゃんとすぎなさん、ひかり生まれるところ、三島由宇当選確実!、奮闘するたすく、青がやってきた、疾風の女子マネ!、パパとセイラの177日間、思いはいのり言葉はつばさ、空は逃げない |
21. | |
「無限の中心で」 ★★ |
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ユニークな教育方針のインフィニティ総合学園高等部が舞台。 |
「日向丘中学校カウンセラー室」 ★☆ | |
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日向丘中が学校でカウンセラーを務めるのは、勤務3年目となる谷川綾・27歳。 身長 150cmでおかっぱ頭をしていることから親しまれやすい。 この中学で親しみを込めて「さん」付けで呼ばれるのは、本人のアヤさん、学校用務員=横森清二さん、そしてもう一人は「ゴーストのゴウスケさん」の3人だけ。 カウンセラー室といっても深刻なものはなく、相談程度のもの。軽やかに読み通せる中学校ものです。 しかし、綾本人は当然のこととして、清二さんもよく顔を出しますが、肝心の「ゴウスケさん」が中々登場しませんねー。 そして後半、綾と清二さんの間にはある関わりがあったことが明らかになります。それはいったい・・・。 綾がメールでいろいろ相談している相手は誰なのか?、恋人? と気になるのですが、終わりよければすべてよし、としておく処でしょうか。 1.かわいい勘違い/2.自分の居場所/3.ハルジオンとヒメジオン/4.三つの名前/5.何が金? |
「零(ゼロ)から0へ」 ★★ | |
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題名だけなら意味が掴めなくても、表紙絵を見ればすぐその意味は分ります。 <ゼロ戦>から<新幹線0系電車>へ、という意味だと。 出だしは戦後すぐの1945年。 主人公の松岡聡一は、家計を助けるため都立工業大学への入学を断念し、鉄道技術研究所に助手として雇われます。 しかしそこは、海軍で軍用機を作っていた技術者たちと、以前からの鉄道技術者たちが対立している場。 時速 200km、東京〜大阪間を4時間半で結ぶ高速列車を作るという計画に、鉄道技術者たちはできるわけがないと反発するのですが、その結果は・・・。 今ならその結果が実現し、東海道新幹線となったことは周知のことですが、知らなかったのは、戦時中軍用機作りに関わってきた技術者たちの辛い記憶と「平和な乗り物」「美しくて安全な希望の乗り物」を作りたいという熱い思いがそこにあったこと。 ストーリィはフィクションですから、主人公の未来を信じて進む姿に、明るく活力に満ちた希望が感じられ、嬉しくなります。 技術者の役割とは、今は夢に過ぎないと思われることを実現していくこと、それは今も変わりませんよね。 (私の個人的な思い出) ・新幹線開業の前、雑誌で“弾丸列車”“夢の超特急”という絵を見た覚えがあります。 ・新幹線開業は1964年ですが、私が初めて新幹線に乗車したのは1968年「こだま」で熱海行でした。 ・今となっては新幹線の食堂車で食事したのも貴重な記憶です。 |
「かがやき子ども病院トレジャーハンター」 ★★ | |
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それぞれ厄介な病気から<かがやき子ども病院>に長期入院している子どもたち。 彼ら小学生たちは病院内に設けられた<院内学級>で授業を受けている。 その中、先天性骨形成不全症で入院している小六の高田良志は、物語好きで、自らも物語を作って語るのが上手い。 ある日、道徳の授業で良志は「かぐや姫」をモデルにした現代的なファンタジー物語を皆に語って聞かせるのですが、途中で寝落ち。そのため、その後のストーリィ展開を考えるのが宿題となります。 小五の千葉一健、宿題の答えは良志に聞けば簡単と考えたのですが、良志は書きつけたノートを失くしてしまった、という。 それを聞いて一健は、男子3人+女子3人を集め、ノート(=宝物)を見つけ出そうと“トレジャーハンター”を結成するのですが・・・。 私自身、病院での入院生活を僅か2週間とはいえ送ったので、リアル感があります。 一口に入院といっても、一人一人病気も経過も異なりますし、自分の病状が改善していないのに良くなって退院していく子もいるとなれば、常に仲良くするというのも難しいところがある、とは当然のこと。そんな篠田早弓がもう一人の主人公。 そうした中で、“トレジャーハンター”を結成した子どもたちの間に結束感が高まり、生き生きとしてくる姿は、楽しいものがあります。 そして、彼らを見守る病室サポーターや看護師たちの目線が何とも温かいこともまた嬉しい。 ※なお、手がとても冷たいことから良志が「氷の王女」と仇名した看護師の存在に目を惹きつけられます。 1.301号室より報告せよ/2.307号室より報告せよ/3.新入りに注意せよ/4.物語を解読せよ/5.301号室より再び報告せよ/6.立ち入り禁止地帯に潜入せよ/7.トレジャーハンターチーム結成せよ/8.計画は念入りに/9.仲直りせよ/10.一人脱退、悲しむな/11.カギを入手せよ/12.もう一人脱退、くじけるな/13.いざ出発せよ/14.トレジャーをゲットせよ/15.自分の物語を発見せよ |
「日向丘中学校カウンセラー室−十人十色、1匹?色の文化祭−」 ★★ | |
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「日向丘中学校カウンセラー室」第2弾。 今回はちょうど、日向丘中学校の文化祭期間中。 綾さん、各展示物を見学にあちこち、その間、近所の人の飼い猫が入り込んで学校内を逃走したりといった、小騒動もあります。 ※もちろん、綾さんのメール相談相手も引き続き登場。 新しく登場する生徒もいれば、前作に登場した生徒たちも再び顔を見せます。 個性的な生徒たちの生き生きとした姿を見ることができるのが、とても楽しい。 校内をいろいろ歩いて回る綾さんの思いも、そんなところにあるのでしょう、きっと。 でも、その中でちょっとしたミステリあり。 謎が解けてみればなぁ〜んだ、という処なのですが、中学生らしいところにほっとさせられます。 “王子様の蛙化”が面白い。 その時に顔を見せるのが、双子の浅川さら・ゆら姉妹という処も絶妙です。 生徒たちには、それぞれ個性的であって欲しいですね。 繊細な海賊/猫はどこ?/プラネタリウムのうそ/探し物のコツ/人気者には闇がある?/蛙の王子様/ステージ上の事情 |
「つる子さんからの奨学金」 ★★ | |
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中三の藤村わかば、ある日突然、曾祖母つる子の元に両親とともに呼び出されたと思ったら、ひ孫のわかばと樹(同学年の従兄弟)に奨学金を出す、と言われる。 その言葉に両親、伯父夫婦とも喜んだのも束の間、ただしひとつ条件があると。 その結果、両親にも励まされ、わかばは高校受験に向かって邁進することになります。 初めて頑張るという状況に置かれたわかば、バレー部の部活と受験勉強の両方を頑張りだしたところ、どちらにも良い刺激となったのか、共に成果が上がっていくのですが・・・。 まぁ受験というのは逃れられないものですが、自分の実力より遥かに高いレベルを目指すことを強要される、あるいはプレッシャーを掛けられるのは辛いものですよね。 そんな過酷な状況にひ孫を追い込むなんてと、つる子さんの身勝手を批判したくなるところですが、つる子さんの真意はもっと別のところにあったようです。 いずれにせよ、目標を立てて頑張るという行為は、わかばをはっきり成長させたようです。 わかば、樹、そして他にも目標を立てて頑張ろうとする人たちにエールを送りたくなるストーリィ。 気持ち良さ、満点です。 |
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