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1.それでも元気な私 3.エンキョリレンアイ−恋愛三部作− 4.サンカクカンケイ−恋愛三部作− 5.レンアイケッコン−恋愛三部作− 6.好き、だからこそ 8.別れのあと 10.ありえない恋 |
ラブ・ストーリーを探しに、望月青果店、心の森、空中都市、お菓子の本の旅、美しい心臓、ラブ・オールウェイズ、素足の季節、あんずの木の下で、テルアビブの犬 |
ぶどう畑で見る夢は、炎の来歴、瞳のなかの幸福、ごはん食べにおいでよ、未来地図 |
●「それでも元気な私」● ★ |
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18歳の夢見る女の子が岡山から花の京都の同志社大学に入学し、それから28歳のたくましい女になるまでの10年間を描いた、著者自身の青春エッセイ風自伝。
喫茶店のバイトから始まり、図書館、保育園、塾講師。卒業して出版社に就職するものの、間もなく結婚退職して進学塾の講師に転職。随分といろいろな仕事を経験したものだと思いますが、小手鞠さん自身働くことが好きだった、楽しかった、というのが最大の理由だったようです。 本書顛末の後、書店のバイトを経て、小手鞠さんはインドへ放浪と冒険の旅に出かけたそうです。是非この後の物語も読んでみたいものです。 |
●「欲しいのは、あなただけ The Passion Diaries」● ★ 島清恋愛文学賞 |
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2007年03月
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単行本刊行時読むのを見送った作品ですが、世界文化社での恋愛三部作が刊行されたり、他の作品も刊行されるようなので一応読んでおこうと思った次第。 かもめが大学生時代に恋焦がれた相手は“男らしい人”。 |
●「エンキョリレンアイ」● ★★☆ |
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2010年03月 2019年03月
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“恋愛三部作”の第1作目。 東京とNYという遠く隔たる2人を繋ぐのは、僅かに言葉であり、そしてお互いへの強い気持ちです。 |
●「サンカクカンケイ」● ★★ |
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2010年06月
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「エンキョリレンアイ」に続く“恋愛三部作”の第2作目。 主人公の広瀬あかねは中学の頃から堂本龍也に恋焦がれ、彼が京都の劇団に入るといえば自分も父親を説得して京都の大学へ進学する。彼はあかねに対し何も約束はしないし、拘束されるつもりもないと念押ししたうえであかねを受け入れる。 終盤までずっともやもやと鬱陶しい気分が続いたストーリィを、最後の最後で一気に晴らすような気持ちの良いエンディング。 |
●「レンアイケッコン」● ★★ |
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2010年07月
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“恋愛三部作”の完結篇。 三部作の完結篇というと得てして重たいものになりがちという気がしますが、本書は前2作と比べても軽やかな印象です。 ※「サンカクカンケイ」のあかねは、幸せな恋愛中という主人公の年下の友人として登場。一方、「エンキョリレンアイ」の桜木花音は、あかねが口にする名前だけの登場です。 |
●「好き、だからこそ Portraits in Passion」● ★★ |
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2010年12月
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相手を恋し、求めて止まない熱い気持ち。 冒頭の「空は何色」の主人公は、中学生の時両親を失って叔父の家に引取られて育ち、今は東京で独り暮らしをしている風子。彼女が未だに通勤電車の向こう側の窓に探すのは、別れた恋人ゴンちゃんのこと。 風子、大岸豪介、洋子、河野、夏来と、それぞれの恋愛があり、その是非は別として、その恋愛の結果として今の人生がある。 空は何色/心をこめて、待つ/桔梗を買った日/愛する人に歌いたい/あなたへと続く道 |
●「ルウとリンデン 旅とおるすばん」●(絵:北見葉胡) ★★ |
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ルウ、ある日一人で世界一周の旅へと旅立ちます。 各ページ上部3分の2くらいにルウの旅する様子が描かれます。そしてその下部3分の1くらいが、おるすばんをしているリンデンの絵。 遠くに離れていても、心はしっかり繋がっている様子のルウとリンデン、いいですねぇ。胸の中が温まるような気がします。 本書は、そんな思いが自然と湧いてくる絵本です。 |
●「別れのあと The Remains of Passion」● ★★ |
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2012年01月
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小手鞠るいさんといえば恋愛小説。そして名手である。 ただし、本書収録の5篇は、これまでの作品と少し異なり、過ぎ去ってしまった“恋”が主題。 ただもの狂おしい恋というだけでなく、終った後もその残影がいつまでも消えずにいる恋。 別れのあと/静かな湖畔の森の影/婚約指輪/この河の向こう岸/はなむけの言葉 |
●「時を刻む砂の最後のひとつぶ」● ★☆ |
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2011年10月
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小手鞠さんの恋愛小説といえば、概ね若い女性を主人公にしての純愛ストーリィでしたが、本短篇集はこれまでとは趣向を異にします。 収録7篇中6篇が、各々ペアとなる作品を持っています。 「青空に、小鳥を」は最後にあっと言わされましたが、「言葉を覚えた石」で傷ついた主人公に差し出した手紙という形式のストーリィ。自分の恋愛体験を切々と語っていくという処に、成就しなかった恋の美しさを感じるような気がします。 残された時間/言葉を覚えた石/砂漠へ/青空に、小鳥を/ささやかな報酬/美しき異邦人/夢の碑 |
●「ありえない恋 Love Impossible」● ☆ |
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表紙からして、やけに少女コミック的な絵だなぁ〜とは思っていました。 大学生で美人才媛という松川未冬が恋した相手は、親友=橋本理名の弟で高校生の龍彦。 オムニバス風のラブ・ストーリィ映画の原作として格好の連作小説と思うのですが、小説として読むには物足らず。 親友のパパ/恋愛小説家/永遠のダーリン/誰かのフィアンセ/かつて愛した遠い人/今、目の前にいるきみ/「ありえない恋」番外編 |
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