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●「紅はこべ」● ★★ |
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1970年05月
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高校時代の夏休み、夢中になって読んだ歴史冒険小説のうちの一冊です。 時代背景はフランス革命勃発の1789年。舞台はイギリスとフランスを股にかけ、処刑されるところのフランス貴族を国外に脱出させる秘密結社“紅はこべ”の冒険を描くストーリィ。 “紅はこべ”の首領であるイギリス人は誰なのか? フランス政府全権大使という名の下に、紅はこべの正体をつかむべくイギリスに送り込まれたのが、ショーヴラン。 本書は冒険小説であることに間違いないのですが、その魅力の素は女性主人公マルグリート・サン・ジュストにこそあります。 紅はこべの首領の格好良さも魅力ですが、それを凌駕して燦然と輝くのは、やはりこのマルグリートの艶やかさ。 ※ちなみに、当時夢中になって読んだ他の冒険小説は、サバチニ「スカラムーシュ」、マッカレー「怪傑ゾロ」、デュマ「黒いチューリップ」。 |