SOHOの現状と将来

  SOHOと言う言葉が、良く使われるようになったが、果たして、SOHOが何で
あるかの概念を明確にしている人は少ない。私もこの世界に飛び込んで、初めてSO
HOの姿が解ってきた。
  まずSOHOの第一の特徴は、個人あるいは、夫婦、親子、兄弟、友人、仲間と3
人程度で営む企業と定義できる。
  その二は、事業拠点が、自宅ないし自宅に近いところに小さなオフイスを構えたも
のである。
  その三は、個人経営の事業形態であるが、会社の形態は、株式会社、有限会社が多
い。
  事業内容は、情報関連の企業が多く、システム設計、ソフト開発、デザイン、デー
タ入力、文書作成等が多い。希に酒屋、農家、喫茶店等等のSOHOが活躍している。
  この背景には、IT技術を持っている人から、このSOHOの事業展開が始まった
からと考えられる。しかし、今後はIT技術に関連の無い分野の比率が高まって行く
ことは確実である。即ち、酒屋、米屋、タバコ屋と言った規制に守られていた業種が、
規制緩和の波に洗われ、生き残りを掛けた改革に取組んで成功し始めているからであ
る。知恵の無い人は、店をたたんでアパート経営に逃れている。(これは、少子化で
述べたように、危ない対応である)  今後、規制緩和が拡大するに伴い、こうした問
題が顕著になるだろう。
  その一つの解決策が、インターネット、特にE−mail,HomePageを利用した個
人事業の見直しである。まずPC利用からスタートし、インターネットを駆使することで従来
の商圏、テリトリーを超えた商売の展開が図れるからである。
  私は、この転換が21世紀の大きなうねりになると考える。個人業種のSOHO化
に加えて、サラリーマンのSOHO化が期待される。これこそが21世紀最大の変革
になると考えるからである。
  「そんなことはない」と思う向きが多いが、急速に着実に、その方向に向かい始めて
いると私は感じている。
   日本の企業の8割までが、給与体系の変更を真剣に考え、終身雇用・退職金制度を
見直すと言っている。
  また社員を、派遣社員にする方向は急速で、派遣社員の居ない企業など見つけるこ
とが難しい。また、アルバイト、パートタイマーの導入なども当たり前で、正に、サ
ラリーマンのSOHO化への環境は、既に整って来ている。力あるサラリーマンは、
独立してSOHOを開業すべきである。特に優秀な営業マンは、即刻独立して食って
いけると思う。技術者もその後に続けである。
話題となった幾つかの保険金事件も殆どが正社員でなく、アルバイト、契約社員で
ある。しかも、本社の意向は全く知らされないで、働くミツバチ以下の仕事が多いの
である。この人たちも、きちっと独立して企業家としての地位でSOHOとなるべき
である。そうしないと信頼される仕事は出来ない。
  1人1人が経営者のSOHOでは、決断が早く、責任感が強く、自分の仕事の範囲
が明確なため、大きな、しかも与えられた組織では出来ないようなことが、最少の人
間で出来るのである。現に私の仲間にも、60人のSOHO仲間を仕切るSOHOも
居り、200人のSOHOを仕切っている人がいる。
  このことによって、大企業の様な、大きな仕事を消化する体制も整って来ている。
そう言えば、あのビル・ゲイツだってSOHOスタートだったではないか!
  個人個人が、しっかりした技術と責任を持ち、平等に協力し合う体制、これを支援
する政府・民間金融サービスがあれば、この方向は確実に大きく進展するであろう。
  年金、退職金と企業や政府に長期に頼れるものが無くなっている。その為政府は自己
責任と言う言葉を多用している。サラリーマンよ、早くSOHO経営者に変身しよう
ではないか。そして日本の社会に活力を与え、少子化対策や物価引き下げによって
世界一住みよい、豊かな社会を作ろうではないか。
                                                   1998/10/25
            (この項について、関心のある方は、是非ご連絡下さい)
            (このページでは話し尽くせませんので!            )

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21世紀のエネルギー「ソーラー発電・燃料電池へ」

  20世紀のエネルギーは、水力を除くとすべて、天然の燃料を燃やして、蒸気を
発生させ、タービンを回し、電気エネルギーを作ると言った、至極単純な方式の巨大化
技術であった。
これは、石炭、石油、ウラニウムを大量に燃やすことに他ならず、窒素酸化物や放射線
物質、ダイオキシン等の環境ホルモンなど有害物質を地球に蔓延させることであった。又、
地球温暖化や砂漠化、森林破壊、これ以上進めてはならない。
人類の知識と知恵によって、この過ちを早く断ち切り、子孫へより安全で、豊かな地球を
残してあげなければならない。
幸、賢い企業は、この方向に向けて、大きな努力を積み重ねている。然るに、電力会社や
政府は、まだその方向に目も向けない侭でいる。悲しいことだ。
21世紀は、自分の家の屋根で、無公害・無尽蔵の太陽光発電や、水素等の燃料電池等の
新エネルギーを、国策として推進し、家庭や自動車のエネルギーとすべきである。
この下地は、民間によって徐々に整えられているが、テンポは遅い。私も知る限りの研究
者、生産者に激励の声を掛け、手紙を書いている。
政府は、この方面への助成(生産と利用者へ)をし、景気回復と日本の優位製品として、
世界へ輸出する主要商品に仕立て上げるべきと思う。
街を歩くと次第に増えて行く「ソーラー発電設備」を屋根に見て、少しの安らぎを感じる
この頃ではあるが、カナダやドイツ、アメリカの取組みに遠く及ばない。やはり悲しい現
実ばかり目につく、公共事業費をこの面に投入してほしいと念じるばかりである。
1998/11/10

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