筑波決戦 2007

2007.10.05 in Tsukuba circuit

# Photo by Mぞう
# EOS 20D
# EF28-135mm F3.5-5.6IS
# EF-S17-85mm F4-5.6IS

毎年恒例の筑波決戦である。今年は春にガレージを追い出され、建築関連やらいろいろで何の準備も出来なかった。春に間瀬走行会を走って以来、そのままの状態。とりあえず、エンジンオイル交換など基本的な事を終わらせ、耐久号に付けてあった私のバケットシートなどをFire号に移植。データロガを取り付けた程度で準備は終わる。

今年の長岡勢は去年と同じメンバ、私と茶太郎と友人Tの3台。去年は3台揃って6秒台を記録したわけで、今年は5秒台を目指すしかない。しかし、クルマはまったく進歩してない。耐久レースで慣らしたスピード感覚だけが強みか? 逆にノーマル車で間瀬を走る事に慣れすぎて、チューンドマシン+Sタイヤで筑波を走る感覚はギャップが大きいか?

今年も私は前日に休みを取り、朝からツーリング気分で下道ツアー。三国峠を超えて猿ヶ郷温泉に浸かってノンビリ。途中でラーメンなど食ったりしながら18時には筑波サーキット付近のホテルにログイン。ゆっくり寝て翌日に備えた。夜半から雨が降り始めたようで、フルウェットの朝を迎えた。 永い筑波決戦の歴史の中で今年は初のウェット走行会になるか?

が...


晴れてきた??


パドックでは友人Tが直管音の仕込み中。


私も直管音を仕込む。


そこにタナボタ号が...エンジンブロー覚悟で積載車で登場。自走する自信が無いクルマで参加。有る意味では反則か?(笑)


各メンバが走行準備に励む。

そこに茶太郎が登場。なぜか爆音を響かせている? どぼぼぼぼぼぼぼぼずぼぼぼぼぼ。 何? 直管音で走って来た??? え? 違う?

なんと、自前溶接のタコ足のフランジが脱落。タコ足直後で直管っっ! 高速道路をこの爆音で走って来た?(^^;;

茶太郎、出走前にリタイヤか? (^^;;;;

が、近所に住むY口氏が自分のNA6のタコ足をわざわざ持って来てくれた。


茶太郎、朝から借り物のタコ足に交換。


そして直管音も仕込む。もしかして直管音の方が静かだったりして?(^^;

これで長岡勢は3台揃って直管音になった。ちなみに今回の茶太郎用の直管音は私が作製してプレゼントしたモノ。納屋居候のお礼である(笑)。


ドライバーズミーティング。筑波決戦独自のルールなど説明するが、初参加は2名しかいないので簡単な説明で終わる。いつものメンバーといつものルールで走る。この安心感と参加者同士の信頼感やレベルの高さが筑波決戦の魅力だ。


フルウェット路面の中、1本目がスタートする。


タコ足交換に手間取って出走が遅れた茶太郎、ホームストレートを直管音サウンド2台が全開で通り過ぎるのを確認した頃に出走に向かう。

今回、私は左側2本だけ新品タイヤだ。右は2年使ったタイヤ。ウェット路面だし、左タイヤの皮ムキに専念する。LAP SHOTが巧く動かない。まったく計測できない。 それでも1週ごとに路面が乾いて行くのが解るので、徐々にペースを上げる。


ウェットの中でそれなりに攻めてみる。

最後の2周くらいはラインがかなり乾いてきて、最後の1週で1本目のベストタイムが出た。


1本目終わってトップは友人T@長岡。8秒前半。


2位はFire号@長岡。8秒前半。


3位はタナボタ号。


4位はなんと! NCのいさじ号!! ノーマルエンジンに足とウイングでここまで来たっ! 3年目にしてついにNCのポテンシャルが引き出されたか?

今年は各走行のインターバルが20分しかない。コースインとコースアウトのロスタイムを考えると、実質的にインターバル中に作業出来る時間は10分程度。とりあえず、LAP SHOTのセンサ取り付け位置を変更してLAP SHOTが使えるようにする対策が最優先となる。2本目はたぶんほぼドライになるハズだ。2本目こそLAP SHOTが動いてくれないと困る。


そして2本目出走。友人Tと2台で絡みながらハーフウェットの路面を走る。この2台がホームストレートを全開で走り抜ける快音を響かせていた頃.....筑波サーキットスタッフが黒旗と騒音計を用意してホームストレートに待機していたらしい(^^;;;;;; 騒音を測定したスタッフ、黒旗と騒音計をそのまま引っ込めたらしい。と言うことは、直管音、間瀬に続いて筑波でも公認マフラーに認定っっっ!(^o^)

で、2本目。結局、最後の方は完全ドライになったのだが、気温と路面温度ははかなり上昇。最後はガス欠症状でピットイン。


なんと、NCのいさじ号がトップ! ついにNCが6秒台に突入っっっ!(^o^)


2位は友人T@長岡。


3位は初参加のかっしー号


Fire号は4位に転落(ioi)


5位はタナボタ号。筑波決戦が始まった瞬間から我々長岡勢の合言葉は「タナボタ号に負けるわけにはイカんっ!」なのである(笑)。

さて、3本目までの短い時間でナニをするか? 実質的に作業出来る時間は10〜15分しかない。呼吸が落ち着くヒマも汗が渇くヒマも無い。 まずは予備電池が無い車載カメラの充電。続いて最優先はLAP SHOTのセンサ取り付けの修正。結局、2本目もLAP SHOTがまったく動かなかった。センサ位置を更に地面に近付けて取り付けた。2本目の最後の方でドライになった頃から、ドアンダーに悩まされていた。リヤ車高を5mmほど上げようかととも思ったが、燃料補給が先決。そんなこんなでセッティングを変更するヒマは無く、リヤダンパを固めてみた。 ドアンダーはオーバを殺しながら走る間瀬に慣れ過ぎた結果という事にして、3本目にかける。


先頭でコースインを待ついさじ氏。ぐわし...? じゃないね(^^;;


Fire号は4番目。後ろのタナボタ号の殺気を感じる。

そしてコースイン。気温はかなり高く、路面温度も高い。タイムは出ないカモしれないが、泣いても笑ってもコレが最後。

去年、あきやま号から学んだタイヤマネジメントを狙う。ローリング後の計測1週目はタイヤに熱を入れる為に捨てる、そして計測2週目に渾身のスーパーラップを実行する。各コーナのラインと注意点を頭に描きながら、ローリングラップを走る。バックストレート。最終コーナ手前から速度を上げて計測1週目だっ! 徐々に隊列のスピードが上がってくるっ !! そしてここで...!?!?



ばこっ!

なんと! 閉めてあったハズの幌が見たことも無いような超高速でフっ飛んで全開にっ! 突然明るく爽やかな空間がっ! (^^; しまったっっ! カメラを充電した時に幌を開けて操作して、そのままロックを忘れたっ! ヤバいっ、どうしよう? このまま走るか? いやいや、空力的に絶対にタイムは出ないっ、ピットインしてフタを閉めるか? 数秒のウチに考えた。

みんなー、さようならー...天皇陛下のように手を振りながらピットロードに吸い込まれるFire号。 メットの中で爆笑しているタナボタ号。

ピットに入った私はすかさず幌をロック。が、すぐに再スタートすると最後尾に追い付いてしまうので、先頭を待つ。約1分以上停止。


最終コーナからトップのいさじ号が立ち上がってくるのを見てからスタート。ちょうどいさじ号の後ろに付けた。

ここからの動画がこちら

左上がタコーメータ(なぜか実車のタコメータ読みよりも500回転ほど低めの回転数になってます)。左下がブレーキ、その右側が負圧(アクセルワークに近似)、右中段が前後G、右下段が左右Gで、針が水平になると1.3Gくらい。

アレに付いていけば6秒台だ。しかし、ピットアウト直後でタイヤが出来てない、まったく付いていけない。ここで無理してしまったのが失敗。無理せずに1週目をタイヤを作る為のウォームアップランに徹するべきだった。 2週目に7秒フラットが出たものの(LAP SHOTが動いたのでタイムを把握)、3週目には7秒2くらい、以降、どんなに頑張っても7秒前半。路面温度の高さとタイヤマネジメントの失敗で7秒台に終わる。くやしい。

もうタイムが出ないのは解ったので、あとは遊ぶしかない。


直前番長ABIT号を発見。直線勝負(笑)。 さすがに1998ccのABIT号は速いが、ちょっとだけFire号の方が速かった(^^)v


いしざかチャンピンを発見。チャンピオンの走りを後ろから観察。と、そこで私は大スピンを演じる。たぶん、ケムリが出るほどのスピンだったのでは?(^^;


初参加かっしー号とのバトル。 私はもうタイムアタックは諦めていたので、先を譲って後ろから追いかけてみたり。

そして走行が終わる。

今回、去年と比べて何の進歩も無いFire号、LAP SHOTによる学習効果でタイムアップを狙っていたのだが、残念ながら1本目と2本目はLAP SHOTが不調、タイムを把握できなかった。 フルウェットの1本目、ハーフウェットの2本目、やっとドライな3本目は幌が吹っ飛んでタイヤマネジメントに失敗。7秒0が出たものの、6秒台に一歩届かず(ioi)

ちなみに今回は気温や路面温度など、条件的にはかなり悪かったようで、去年は6秒台が6台もいたのに、今年は3台。それでもみんなベストを尽くした結果と言うことで、ノーマル車やN-0、2リッタ車など、それぞれが楽しんだ結果だと思う(^^)

いつものようにモナークで結果発表とともに昼食会、そして来年に向けてみんなが決意を固めたのである。

そして友人Tは矢田部にラジコンしにいくとかで消えた。私と茶太郎は引っ越したABITに向かう。


タナボタ号、117オヤジ号、Fire号、茶太郎、がABITの前に並ぶ。駐車場の砂利がSタイヤに食い込むのでさっさと舗装してね(笑)。 いくらかの工具を買い込み、長岡に向かって帰る。途中、SAでジャンボフランクを食いながら茶太郎と反省会を開いてみたり。 来年はどうなるのか?

と言うわけで、今年も楽しませてもらいました。幹事をやってくれたおやぢレーシングに拍手っ!


以下、2007年と2006年の決戦データである。セクタタイムとバックストレートの最高速などのデータをまとめてみた。とりあえず、最高速No1はFire号が頂いた。 フラップエアフロはダメだなんて言ってるのは誰だ?(笑) 215タイヤの威力で最終コーナ(Sec3)最速はタナボタ号。NCは高速コーナの安定性はNAやNBよりも上なのか? 195タイヤでも長岡勢は最終コーナ(Sec3)がそこそこ速い、長岡勢、根性コーナリング? 去年のFire号は最終コーナが速かったのだが、今年はアンダステアに泣いた。

このセクタタイムのデータはじっくり見ると本当に面白い。私はSec1で失敗しているのかな? たぶん、アンダ気味で1コーナでインに付けなかったのだろう。また、Sec2のタイムが悪くないのに、ベストラップ時の最高速がイマイチ伸びてない。つまり、ダンロップコーナが速かったものの、2ヘアの立ち上がりに失敗しているのだろう。 Fire号はベストラップ時の最高速と、ホントの最高速の差が大きい。それだけ走りにムラが有るのだ。今後の課題だなぁ。

友人TとFire号の最高速を比べるのも面白い。チューン内容を考えたら友人T号の方がパワーが出ていると考えられるのだが、実際にはFire号の方が真っ直ぐが速い。友人T号もクロスミッション+ローギヤファイナルなので、条件はほぼ一緒。1997ccで4連ファンネル剥き出しエアクリーナ無しの友人T号よりも、1928ccでフラップエアフロ+エアクリーナ付きのFire号の方が真っ直ぐは速いのだ。 2年分のデータを採って考えた。そして友人Tと私は、「4連スロットルは要らない」 という結論に達した(笑)。

2007年

順位 エントリ名 型式 ベストタイム Sec1 Sec2 Sec3 最高速(ベストラップ時) 最高速 MAX タイヤ 備考
1位 友人T@長岡 NA8C 06"443 27.227 27.307 11.909 155.7 157.0 S 195 YH 1997cc 272度 4連剥き出しファンネル Freedom
2位 いさじ NCEC 06"731 27.332 27.705 11.694 153.1 153.6 R1R 235 NCノーマル GTウイング(反則ラジアル)
3位 かっしー NA6CE 06"896 27.187 27.754 11.955 153.5 153.9 S 205 1722cc 256度 Freedom
4位 丸山@長岡 NA6CE 07"063 27.494 27.657 11.912 154.8 158.7 S 195 YH 1928cc 270度 4連 フラップエアフロ(笑)
5位 石井@タナボタ NA6CE 07"113 27.563 27.896 11.654 151.5 154.5 S 215 YH 1722cc 256度 フラップエアフロ
6位 茶太郎@長岡 NA6CE 07"725 27.654 28.101 11.970 149.1 151.5 S 185 YH 1722cc 256度 フラップエアフロ
7位 いしざか@青年部 NB8C(1) 08"360 27.990 28.351 12.019 149.7 150.5 R 205 YH N-0 +軽量化 重ステ
8位 かんの NA6CE 08"497 28.149 28.270 12.078 154.0 S 195 1722cc 288度 ソレックス
9位 黄色です NA6CE 08"936 28.168 28.158 12.163 154.2 154.2 R 195 YH 1700cc 256度 フラップエアフロ 約150馬力
10位 なべやん NA8C 09"045 28.370 28.428 12.247 149.5 151.5 R 205 NB2ピストン 264度 4連 Freedom
11位 たかはし NB8C(3) 09"373 28.452 28.844 12.077 146.7 148.2 R 205 YH ノーマル E-Manage制御
12位 ますだ@青年部 NA8C 09"446 28.543 28.785 12.127 145.4 146.3 R N-0
13位 いとう@鹿殺し NA8C 09"647 28.545 28.974 12.128 148.3 148.5 R 205 YH NB2ピストン 256度 面研
14位 ウRS NB8C(2) 10"015 28.741 29.031 12.243 148.9 149.7 R N-0
15位 S24 NA8C 10"022 28.665 29.003 12.354 143.8 143.8 R1R 195 ノーマルエンジン ROMチューン
16位 マチルダ NB8C(2) 10"184 28.761 29.166 12.257 149.6 R N-0
17位 飲茶 NB8C(1) 10"346 28.788 29.250 12.308 147.7 147.8 R BS N-0
18位 ひらの NB8C(1) 10"671 28.894 29.161 12.616 146.1 148.7 R BS 0.25mmオーバサイズ 面研 ファインチューン
19位 大市民 NB8C(1) 10"685 28.959 29.367 12.359 146.6 147.7 R N-0
20位 ABIT NB8C(1) 12"913 29.789 29.982 13.142 154.2 R 1997cc シングルスロットル エアフロ制御
21位 わっしー NA8C 13"052 30.043 29.780 13.229 147.9 151.5 R NB腰下 面研 264度 4連 Freedom

2006年

順位 エントリー名 型式 タイム Sec1 Sec2 Sec3 最高速 タイヤ + 備考
1位 あきやま号 NA6CE 05"970 27.015 27.411 11.533 162Km/h Sタイヤ215 ノーマル+ターボ+ノッキング
2位 友人T号 NA8C 06"406 27.203 27.415 11.788 160Km/h Sタイヤ195 1997cc 272度 4連 Freedom
3位 Fire号 NA6CE 06"552 27.382 27.655 11.569 160Km/h Sタイヤ195 1928cc 270度 4連+エアフロ
4位 タナボタ号 NA6CE 06"764 27.457 27.646 11.661 152Km/h Sタイヤ215 1722cc 264度 エアフロ
5位 茶太郎号 NA6CE 06"867 27.521 27.624 11.722 153Km/h Sタイヤ185 1722cc 256度 エアフロ
6位 かんの号 NA8C 06"957 27.558 27.633 11.764 159Km/h Sタイヤ195 1722cc 288度 ソレックス
7位 いとう号 NA8C 07"083 27.960 27.497 11.629 152Km/h Sタイヤ215 NB2ピストン 256度 面研
8位 いさじ号 NC 07"993 27.833 28.155 11.895 150Km/h Rタイヤ ノーマル
9位 いしざか号 NB8C(1) 08"158 27.800 28.320 12.038 150Km/h Rタイヤ N-ZERO 軽量化
10位 てっしー号 NB8C(1) 08"412 27.915 28.438 12.059 150Km/h Sタイヤ195 面研ハイコンプ
11位 ウRS号 NB8C(2) 09"464 紛失 149Km/h Rタイヤ N-ZERO + 反則(笑)
12位 飲茶号 NB8C(1) 09"471 28.477 28.924 12.070 149Km/h Rタイヤ N-ZERO
13位 マチルダ号 NB8C(2) 09"484 28.443 28.710 12.329 152Km/h Rタイヤ N-ZERO + ニトロメタンドーピング
14位 たかはし号 NB8C(3) 09"845 28.913 28.809 12.131 145Km/h Rタイヤ ノーマル E-Manage制御
15位 大市民号 NB8C(1) 10"635 破棄 147Km/h Rタイヤ N-ZERO
16位 黄色で〜す号 NA6CE 10"783 28.941 29.406 12.436 142Km/h Rタイヤ N-ZERO
17位 くすやん60Hz号 NA6CE 10"922 28.973 29.461 12.687 149Km/h Rタイヤ NBエンジン 264度 4連 Freedom
18位 ひらの号 NB8C(1) 10"952 28.916 29.406 12.630 149Km/h Rタイヤ ノーマル
19位 K庭号 M2 1001 12"607 29.820 29.923 12.864 145Km/h Sタイヤ ノーマル
20位 あっくん号 NA6CE 12"682 29.782 29.979 12.921 142Km/h Rタイヤ ノーマル
21位 なべやん号 NA8C 12"861 29.868 29.907 13.086 147Km/h Rタイヤ NB8(1)ノーマル 4連 Freedom
22位 わっしー号 NA8C 14"367 30.413 30.507 13.447 145Km/h Rタイヤ 面研 4連 Freedom

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