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よくある”問答”もんどう・・・−14−



132 ホームページに対する批判

134 合成写真の利用
135 創作物の保護
136 パソコンの会議室での名誉毀損
137 自己情報管理権
138 猥褻画像の自由
139 インターネット上の賭博行為
140 無許可営業


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132 ホームページに対する批判
 

 ホームページと言うのは、本を発行するのと同じ行為と考えられ ます。従って、仲間内に対するアピールのつもりでも、現実には、 不特定多数人が、書店で本を見たり、購入するように、当該ホーム ページもきわめて多くの人が見ることになります。

 こうした事から、書籍に対して自由な批判が行われるように、ホ ームページに対しても自由な批判が保証されなければなりません。  これまで、ホームページのような情報の開示方法を知らなかった ものにとって、ホームページは表現を自由にできる媒体であり、自 分のプラーベートな事でも公開できるので、その面白さしか考えず に、公共の公衆が見ること、批判することを認識しないことがあり ます。

 多くのわれわれ大衆は、情報を受け取るばかりで、又情報に対す る態度は批判と言う形でしかありえなかったのですが、今日では、 自ら情報を開示し、情報の送り手になり始めたのです。従って、当 然ながら、批判の対象にもなるのです。批判に慣れていないものに とって、批判されること自体が苦痛であることは間違えありません。
  このことから、批判されない自由があると思うのでしょう。

 これは基本的な間違えで、表現の自由は、そのものが批判の自由 のことであり、論理必然に批判の自由を保証するものなのです。
  ホームページを作成することは、公的な世界で、自分を表現する ことであって、自由を享受する分、批判に耐える必要があると言う ことを意味します。そして、批判には、批判で回答すると言うこと が必要になってきます。  



134 合成写真の利用

 インターネット上のホームページでは、自分を写真を公開するこ とができます。最近では、写真やイラストを大変上手に利用して、 すばらしいホームページを作るようになってきています。

 同時に、そのホームページは皆が見れるため、そうした写真やイ ラストもそのホームページを見るもののパソコンに、自由に取り入 れられて、利用できるようになっています。その写真を、自分の好 きな時に取り出してみる程度であれば、何ら問題はないのですが、 それを他の目的に利用する行為は問題があります。

 まず、ホームページ上の写真を勝手に他の目的に利用することが できるかという点が問題になります。この写真は、その写っている 人の顔などが表示されている以上肖像権と言うものがあります。又、 その写真がホームページと言う著作物に中にあることから、勝手に 取り出すのは著作権侵害にもなります。又、写真自体にも著作権が あるので、無断使用は写真の著作権の侵害にもなります。

 このようにして、他人の写真を勝手に利用することは、二重三重 に違法な行為となります。

 この写真を利用して合成写真を作ることが行われたと言う事件が 起きました。その対策がどのようなものだったかははっきりしませ んでしたが、本来きちんと対処すべきものであることははっきりし ています。この合成写真の作成使用は、明らかに犯罪行為に該当し ます。
  合成写真は肖像権・著作権の侵害であることは、前記のとおりで す。さらに、合成したものが、名誉を毀損し、業務妨害になること が明らかでしょう。場合によっては、侮辱罪にも該当するでしょう。
  この様に、面白半分でこうしたいたずらをする行為が、ホームペ ージなどを介して、公共に供されていると言うことは、その分広範 な人々に、当該合成写真がばらまかれていると言うことになります ので、公然と犯罪が行われたことになります。

 こうしたものですから、民事(仮処分による停止命令、損害賠償) 刑事(侮辱罪、名誉毀損罪、業務妨害罪等)の対処が必要です。



135 創作物の保護
 

 自分の詩やイラストを公表すると言うことは大変重要なことです。
  そして、公表することで、その創作物には著作権が発生します。
  ここで問題が生ずるのは、公表しない限り著作権は発生しないの で、一日でも早く公表したい、ところが、公表すると、公表と同時 に真似をしたり、盗んだりと言うような違法行為の対象になると言 うことです。  

 そこで、できることならば、著作権登録を行って、自分の著作物 を保護すると言う権利保護を図るべきなのです。これは、不動産の 登記のようなもので、第三者に対して、これは自分のものだから侵 害しないで欲しい、侵害したら許さない、と言う事を登録する行為 なのです。この登録は、あくまで登録であって、これによって著作 権が発生するわけではありません。著作権が生まれるのは、その創 作物を公表したこと、そしてあくまで公表した時点です。

 さて、第三者が他人の創作物を盗用して、自分のホームページな どで流用していると言う場合、どのような対応をすべきなのでしょ うか。まず、著作権登録をしてあれば簡単です。著作権に基づいて 使用禁止、利用禁止を求めるのです。そして、相手は、その著作権 登録以前に自分でその創作物を捜索した事実、そして公表した事実 を立証して、反論しなければなりません。
  もし、権利者が何も手続きをしていない時は、みずからその創作 物を作ったこと、そしてそれを公表した時期を、証拠で示し、相手 の使用を禁止するように求めます。相手は、その時点以前の公表し たことを反証することになります。

 このように、早い方が勝ちなので、当該創作物を一日も早く公表 したと言う事実をきちんと立証する必要があるのです。  

 こうして、著作権の立証をすると同時に、相手の不正な行為を制 限するように努力する必要が出てきます。



136 パソコンの会議室での名誉毀損

 パソコン通信では、会議室なるものがあり、多くの人が参加して、 議論できる仕組みになっています。そうしたシステムをBBSなど といっていますが、メールによる公開討論会のようなものです。

 さて、こうした中で、ある発言をめぐって、議論がたかまり、批 判合戦のようになり、裁判にまで発展すると言うことがあります。  

 元々、パソコン通信は、仲間同士の集まりで、お互いにハンドル ネームと言う愛称で呼び合う仲間と言う概念で性格付けられる時代 がありました。ところが、人数が増え、そうした仲間意識よりも、 相当な広がりと、公共的な雰囲気ができてきて、次第に仲間意識も 希薄化してきたようです。
  また、メールには、相手の顔や、声が聞こえない、姿も見えない と言うことがあって、情報はメールの文字だけですか、読み手の感 性で勝手な解釈ができるため、感情が増幅されると言う傾向があり ます。

 こうした様々なことからか、衝突が生じて、さらにこれが激しく なって、名誉毀損になるケースにいてるようです。ただ、どのよう なケースでも、相手を罵倒したり、名誉毀損は違法行為です。
  従って、このような場合は、名誉毀損行為に対する謝罪行為を求 めることで名誉回復を勝ち取り、もう一方で、侵害された名誉に対 して損害賠償を請求することが必要です。

 さて次に、その名誉毀損行為を放置したパソコン通信の管理者の 責任があるかと言うことですが、これは大変困難な問題で、現在裁 判で争われている部分でもあります。
  管理者の議論への監視、監督が必要となると、自由な議論は大幅 に制限され、大きな自己抑制、萎縮効果が出るでしょう。
  これに対し、一切監督しない、監理しないと言うのでは、無法地 帯が出来上がることにもなります。要は、利用者の間で、どのよう な利用のルールを作るのか、管理者をどのように位置づけるのかと 言う、パソコン会議室の自立性による判断が優先すると言うことに なるべきでしょう。  

 現在のところ、パソコン通信の事業者の責任は、明らかではあり ません。



137 自己情報管理権

 自分に関する情報が自分によって管理されないと言うことは、問 題のあることです。自分に関する情報は、つねに、当該当事者の自 分に明示され、要求でき、そして反論できなければなりません。

 各地方公共団体の中で、個人情報の保護の問題が扱われています が、いずれも個人情報に関しての秘密としての扱いのほか、自己情 報の間違えや、不当内容の自己情報に対する訂正権を認めています。

 こうして、個人情報に関しては、ようやく保護の方向が出てきて おりますが、こうした情報の保護は、なにも公共団体だけではなく、 広く社会においても守られるべきものです。その保護の仕方は、批 判の自由との兼ね合いもあるので、一律に、画一に処理すると、大 変危険なものとなります。個人の情報の保護の名において、言論統 制に繋がりかねないということです。

 ここで、社会での情報の尊重と言うのは、常に批判の自由と、反 論の権利と言うものが保証されると言うことです。批判をすること は自由ですが、反論を保障しない体制での批判は、正当な批判では なく、正当な議論でもありません。  

 従って、パソコンネット上であ っても、どこであっても、批判さ れたものは権利として反論を行うことができます。そうした反論を 積極的に行うことが、自由な表現活動を適正に運用する要になりま す。  



138 猥褻画像の自由

 インターネトではいまだにヌード画像やセックスに関する激しい 画像を多く見ることができます。
  これは、インターネットには国境がなく、海外の情報も切れ目な く、障害もなく、流れているので、こうした画像を見ることも可能 なのです。  

 さて、こうした画像を見ることはまったく問題はありません。何 ら違法にもなりません。自宅などで、個人的に楽しむ限りは、誰か らも、何も言われませんし、見ていることを警察が知っても何ら咎 められることもありません。

 ところが、日本ではこうしたワイセツ画像は、見せたりしてはい けないことになっていますので、みずからこうした情報を提供した り、開示したりしてはいけないとされています。従って、インター ネット上の画像を見ることも、ダウロードして楽しむことも自由で すが、一たん取り込んだ情報を第三者に見せたりすることはいけな いと言うのです。  そうした情報が自由に見れるのに、同じ情報をインターネット上 に流すと懲役刑になると言うのは、何ともおかしな感覚です。平衡 感覚からいっても、説明できないものがありあます。

 しかしこれが日本の現状ですから、致し方ありません。

 従って、こうした画像を第三者に見せたり、そうした画像が入っ たファイルを売ったりるすることも犯罪になりますので、注意が必 要です。あくまでも、個人的に楽しむだけにすることです。



139 インターネット上の賭博行為

 インターネット上の賭け事は海外のサイト(ホームページを運営 し、管理している組織あるいは個人)はいくつもあるようです。
  そうした賭け事を主催するサイトが属する国の法律では、賭博行 為は合法な場合がほとんどです。従って、そうしたサイトも合法と なるわけです。

 さて、我が国では、賭博行為は刑法によって禁止されており、国 内では賭け事を行うこと(賭博開帳)はもちろん、単に賭ける行為 (単純賭博)も禁止されています。
  従って、我が国にはそうしたサイトはありません。

 さて、では外国のサイトに、日本から送金して、あるいはカード を利用して、賭博行為を行うことは違法なのでしょうか、それとも 当該外国の法律によって、合法となるのでしょうか。

 日本人が海外旅行の際に、カジノなどで賭け事をする行為は明ら かに賭博行為ですが、違法ではありません。日本人の国外犯処罰規 定(刑法第3条)に入っていないからです。したがって海外で行う についてはまったく問題ないのです。

 では、日本のパソコンで、海外での賭け事に参加することはどう なのでしょうか。この行為が、日本で行われていると評価されれば 日本の刑法の規定によりますし、海外の賭博に参加しているので、 海外の法律が適用されると言うことになれば、合法となります。  この点では、現在のところ結論ははっきりしません。

 国内の行為だと理解しても、単純賭博は単独では成立しません。
  必ず、開帳者、一緒にかけを行うものが必要になります。この点 から、「必要的共犯」と言われています。ところが、その共犯者、 すなわち開帳行為を行うもの、あるいは他に賭けを行うものが合法 な場合は、果たして本当に共犯になるのか、疑問があります。共犯 者は違法でなくても良いのかと言った刑法学上の大論争にはいりこ んでしまいます。
  逆に、こうした賭け事を処罰できないとした場合には、日本から、 国外にサイトを開いて、そのサイトで開帳するが、その実際の管理 運営は日本から行うと言うことが可能になります。すると、そうし た賭博行為はサイトが海外にあると言うだけで、開帳者も賭けを行 うものも日本人で、かつ日本で遠隔操作すると言うのですから、こ れを合法化するわけにはいきません。  

 こうして、現在のところ、海外のサイトでの賭け事については、 統一した見解はなく、大変危険な行為であると言うほか、言いよう がない状況です。



140 無許可営業

 インターネット接続サービス業は、電気通信事業法にしたがって、 届け出もしくは登録が必要になります。これは、電気通信事業が公 共的な財産としての通信用設備を利用するものですから、公共サー ビスとしての側面があり、公共サービスとしての適正な運用の必要 があるので、誰でもが勝手に行って良いと言うものではありません。

  従って、電気通信事業法は無届けでプロバイダー事業(電気通信 事業)を行ったものに対しては30万円以下の罰金を科すると規定 しています(同法第108条1号)。  

 このように、届け出であっても、法的な規制を必要としているの ですから、これに反してかってに営業することは認められないので す。
  ただ、現実に事業が行われていると言う事態であれば、利用者が 多数いることが予想され、直ちに解散とか閉鎖になると、かえって 混乱する危険があると言えますので、届け出を出すことで、解散を 免れるか、同業他社へ会員を移転して通信に障害が出ない様にする とか、多様な対応策が検討されるでしょう。
  いずれにしても、適切な法的な届け出をしないと、利用者に迷惑 をかけることになるので、十分に注意しなければなりません。

 また、旅行業、古物販売、酒類販売、不動産仲介など、免許や資 格、登録など必要なものが多いので、十分に調査してから、官公庁 にも問い合わせをおこなってから、始めなければなりません。