日本列島・全国郷土玩具の旅

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----福島県篇(1)----

----FUKUSIMA----


■福島県郷土玩具ガイド■
福島市:福島だるま。まさる。わらじ凧。根っ子町土人形。こけし。
会津若松市:会津張り子。女土地雛。絵ろうそく。唐人形。中湯川土人形。姉様。こけし。
      柳津の寝牛。
飯坂町:こけし。
土湯温泉:土湯系こけし。
二本松市:うずら車。安達駒。黒塚人形。あだたらの鈴。岳だるま。
三春町・郡山市周辺:三春駒。三春張り子。
郡山市:張り子。こけし。
富岡町:富岡張り子。
久之浜町:久の浜張り子。
須賀川市:すか川土鈴。羽子板。
白河市:白河だるま。

施設
三春郷土人形館:田村郡三春町大町30....TEL.0247-62-7053
福島県物産館:福島市大町4-15....TEL.0245-22-3948
高柴デコ屋敷(三春張子と三春駒の発祥の地):郡山市西田町高柴。

参考情報リンク
【福島県ホームページ】(福島県公式ページ)
【物産プラザふくしまのホームページ】(参考資料)
CPH・全国郷土玩具マップ→【福島県】
    「山田民芸工房 :山田利正:会津張り子」
    「竹藤: 鈴木英夫:会津唐人凧」
    「つくし工房:斉藤誠 :磐梯熱海張り子」
    「デコ屋敷 本家大黒屋:橋本貞雄:三春張り子、三春駒」
    「(有)江戸屋民芸:中村寛一: 三春張り子、三春駒」
    「佐川だるま製造所: 佐川平吉: 白河だるま」
    「三春郷土人形館:展示:三春張子人形、東北三大土人形」


◆(註)記事中の制作者の記録は、1995年頃の調査資料ですので、ご了承下さい。


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■福島県のこけし
 国道115号沿いの土湯温泉に、土湯こけしがあります。ここが土湯系こけしの発祥の地で、直胴でロクロ模様の美しいこけしが作られています。  荒川上流、渓谷沿いに温泉旅館が立ち並び、それに挟まれるようにこけしを売る工人の店があり、旅館の土産物コーナーにも種々並んでいます。
(主な製作者一部紹介)記録
福島市:土湯こけし工人組合(組合員工人多数) TEL 024(595)2335
二本松市:木地屋 TEL 0243(24)2966
須賀川市:鈴木木工 TEL 0248(76)1255
桑折町:有限会社 香村工芸 TEL 024(582)3722 FAX 024(582)6929
石川町:(有限会社)コバヤシ広芸 TEL 0247(26)2288
塩川町:井上こけし工房 TEL 0241(27)2914
猪苗代町:(「たこ坊主」「青坊主」と呼ばれる2種類):会津中の沢たこ坊主会 TEL 0242(64)2617
下郷町:女性工人によって制作されたこけし:moji.gif TEL0241(67)4062


福島だるま
 福島市内では12月25日から、各所に歳の市が立ちます。その市で名物の福島だるまが売られます。
 福島だるまは、形は関東のだるまに比べて縦長で、やや末広がりです。彩色は多色で、墨で目玉が入っています。
製作者記録:
村田勇:福島市丸子富塚前15  TEL: 0245-53-4687
渡辺久:福島市南矢野目鼓原6-1 TEL: 0245-53-3709

まさる
 「まさる」は、旧1月14日の羽黒神社の暁参りをはじめ、年始めの中通りの祭礼には欠かせない縁起物です。また、歳の市でもだるまとともに売られています。
 竹弓の弦に取りつけた素焼きの土鈴に、兎の毛皮の切れはしが貼ってあります。鈴を上に引き上げて離すと、鈴がヒョコヒョコと調子をとるように降りてくるという、素朴きわまる玩具です。
 露天では「去年にまさる福まさる」と威勢のよいかけ声とともに売られ、鈴の毛の多いのは「もうけが多い」と洒落て縁起がいいとされています。「まさる売り」は、この地方だけに見られる年末年始の風景です。
製作者記録:金子タマ:伊達郡伊達町根田53-5  TEL: 0245-83-2166

根っ子町土人形■(廃絶品)
 福島市の近郊、清水町。かってここに根っ子町という宿場町があり、根っ子町人形が作られていました。
 長い間、土人形研究家の中では、「堤人形」か「花巻人形」の優品ではないかとうわさされていた土人形でした。
 研究の結果、昭和50年代後半に、根っ子町人形が存在していたことが明らかとなり、その創始は江戸時代末期と推定されました。
 文化・文政(1804〜30)の頃、絵心もあり彫刻もうまかった、旅籠(はたご)仙台屋の高橋吉郎次が初代製作者とされています。
 江戸末期から明治初期にかけて3代目増兵衛の頃は、節句の雛人形が盛んに作られていたようですが明治末期から大正初期にかけ、布製雛人形のおされて衰退、次郎吉の代で廃絶したとされています。
 また、この仙台屋高橋家とは別に、吉野屋鈴木家でも店先にわらじ等と共に並べていたといわれます。

  
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(1996.9.16/2001.07.08/2002.07.04/改訂)