民芸館‥愛知県(3)ー2
【民芸館】......全国郷土玩具の旅


愛知県篇(3)ー2

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三河系の土人形(1)■かっては、三河地方の各地で土人形が焼かれていましたが、今ではそのほとんどが廃絶してしまいました。このページの掲載作品はすべて三河系の土人形です。
 三河地方は有名な三洲瓦の産地であり、質のよい土に恵まれたため各地で窯業が発達し、現在の碧南市を中心に土人形が盛んに制作されました。しかし、現在では、その伝統を受け継いでいるのは、大浜土人形の禰宜田(ねぎた)章さん一人となりました。(現在、平成5年より制作中断)
これらの土人形は江戸末期に、京都伏見人形や名古屋土人形に習って作られとされています。
 三河系の土人形の特徴は、歌舞伎狂言を題材にしたものが多いことです。また、いわゆる土の匂いのする「泥くさい」土人形といえます。それがかえって庶民に親しまれ、この地方で大いにもてはやされた理由と思われます。




大浜土人形■禰宜田(ねぎた)章さんの作。この作者の土人形は、節句などに飾るもので、歌舞伎狂言を題材にした大形組物が中心です。:「熊谷と敦盛、弁慶と富樫、今川義元と織田信長、牛若丸と弁慶」などの組み物。花魁。汐汲み。唐獅子童子。など。

三河系の土人形(2)■今では廃絶品となりましたが、三河系土人形とは、大浜、棚尾、旭、新川、西尾、矢作(やはぎ)、鴨田、豊橋、国府(こう)、の土人形を指す言葉です。
掲載の三河系土人形欄のものは、 棚尾、旭、の地方で焼かれたものと思われます。
下欄の豊橋の土人形は、今は作られていないが、西村茂治さんの作。



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(1997.12.15掲載)

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