スイスの楽器?
オルガンはスイスで生まれたスイスの楽器というわけではありません。私のHPではスイスにあるオルガンについて書いていますが、スイスの楽器というわけではなく、ヨーロッパ中にオルガンはあります。中でもオランダには古い良い状態のオルガンがたくさん残っていたりするので有名ですし、ドイツでは、とても優秀なオルガンを作る職人がたくさんいたおかげで、古い良いオルガンがたくさん残っています。イタリアにも多く残っています。フランスもそうですが、近年(といっても今から百年以上も前のことですが、いい職人がいてずいぶん改良をして、大きな音や色んな音色を出せるようにしたオルガンが出来、それにずいぶん置き換わっています。
古いオルガンだけが尊いのではなく、新しくても良いオルガンがいいわけですから、フランスにも良いオルガンがたくさんあることになります。
イギリスのウェストミンスター大寺院やフィンランドのトゥルクの大聖堂のオルガンも良いものだと聞いています。というわけで、ヨーロッパ中にオルガンがあるのです。主に教会で演奏されるためのもの(宗教的な儀式を行うときにそれを盛り上げたりする時に音楽が使われ、それが主にオルガンであったり、合唱であったりします。合唱の伴奏にもオーケストラの代わりにオルガンを使ったりしますね。)ですから、キリスト教、特にカトリックの教会ではオルガンが大変重要な宗教儀式の道具となっているのです。
というわけで、キリスト教を深く信仰しているスイスの町や村々の教会にもオルガンがあり、美しい音楽を聞かせています。
最近ではオルガンを宗教儀式だけでなくコンサートにも使うこともあり、多くの立派なオルガンを持つ教会ではミサなどの宗教儀式とは離れて、単独のオルガン・コンサートが開かれたりしますし、大きなコンサート・ホールにパイプ・オルガンが設置されたりしています。
このオルガンを作る有名な会社がスイスにもあります。
オルガンとスイスということでは、この程度の答えとなります。
スイスの楽器ということでは、アルペン・ホルンはいかがでしょうか。スイスだけとは厳密には言い切れませんが、スイスのアルプスのお祭りでは欠かせない楽器であると思います。ホルンの原型とでもいえるもので、長い一本の棒の中をくりぬき、一方に歌口を、一方を少し曲がった形でラッパのように、あるいはアサガオの花のように開いた楽器で、他に穴が開いていたりするのではなく(笛のように穴をふさいだり開けたりして音の高さを調節するのではなく)息の良の強さを加減することだけでメロディーを演奏するというとても難しいものです。
スイスに行くと、この楽器はいろんなところで見かけます。有名な山の観光地では、観光客用にいつも吹いていたりしますし、毎年八月一日の建国記念日には、色んな町や村でお祭りが行われるのですが、その際の開会の時の音楽としてこのアルペン・ホルンの演奏は大変重要なものとなっています。
というわけでスイスの楽器は?ということに対する答えは、アルペン・ホルンというのが、一番適当かなと、私は考えるのですが、どうでしょうか。
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