2月16日(水)
(3)メコン川観光バクー洞窟/
メコン川の夕日
Pak Ou(バクー洞窟)へ
ガイドブックによると、
「メコン川の上流、ウー川との合流地点にある洞窟。
4千体もの仏像がメコン川を見下ろす風景は最高」とある。
絶壁の下にボートが着く。
こんな感じで崖の中ほどにある洞窟まで上る
肝心の仏像の撮影は、失敗してしまったので・・・
↓
*吟遊さんからいただいた絵葉書より-部分拝借しました
オリジナル絵葉書は、
こちら
唯一、撮れていた私の画像。
表情が何とも穏やかで、思わず撮ったもの。
洞窟の中からメコン川を望む
*クリック
これで、全ての観光が、終了する。全工程およそ4時間と少し。
後は、戻るのみ。
帰りも明るい日差しの下、メコン川は、静かに流れていた。
川辺の動物は、水牛。
さすがに帰りの船の中では、皆、おしゃべりもほとんどなく、
静かだった。
観光中、国は違っても皆それぞれが、
いろいろな場面で、さり気なく気を使い合っていた。
つかの間でも、同じ船に乗り合わせた仲間感が
それなりにあったのだと思う。
ご夫婦の男性は、舟を降りるとき、娘に手を貸してくれたし、
トイレを探している奥さんには、場所を教えてあげた。
神戸の青年には、なかなか戻って来ない娘のことを聞いた。
誰かとは、集合時間を確かめ合った。
誰とも関わりがなかったのは、フランスの若い人たち。
行きの船の中で、ずうっと仲間内だけで盛り上がっていた。
でも、その彼らも帰りには、さすがに静かだった。
ルアンパバーンにいる間、
奔放な振る舞いで、いろいろなことを、考えさせてくれたのは、
その時の彼らばかりではなかった。
思わず、顔を見合わせてしまう場面に出会うたび、娘や家族で話した。
そういうテーマを随分と提供してもらったと思う。
町に戻って、又、主人と、別行動に。私と娘は、食事に行く。
↓食事から帰るところを主人に発見された私たち。。
メコン川の夕日とケンカ
夕方の予定は、
吟遊さんから、教えていただいた夕日スポットに行って
メコン川の夕日を見ることだった。
確か6時少し前に出発することにしたのだったと思う。
でも、さあ出かけようというところで、トラブルが発生する。
先に歩いていた娘と私と、後から来ていた主人が、
それぞれにトゥクトゥクをつかまえてしまったのだ。ダブルブッキング・・
私たちは、ミニトラックを、主人は、三人乗りのトゥクトゥクだった。
どちらも、善良そうなドライバーさんなだけに、
困ったことになる。どちらを断るかで、もめる。
二人のドライバーさんは、困惑顔。「どうか自分になりますように」
そんな思いがこもる表情で、私たちの結論を待つ。
結局、二対一で、私たちが拾った方に乗ることになる。
主人の方のドライバーさんは、寂しそうに去って行った。ゆっくりと・・
三人で乗った車が、走り出しても、主人が言う。
「すごくいい人そうだったんだゾ。かわいそうじゃないか。」
私「でも、私たちの方が前にいたし・・」
「こっちの方が安かった。」と、主人。「見ただろう?あの悲しそうな顔・・。」
「でも、どちらかにしなくちゃいけなかったんだから仕方ないでしょ。」・・私。
それもこれも、ドライバーさんの引き際の、あのがっかりした顔、
肩にたっぷり未練を残したが後ろ姿が胸こたえていたからだ。
100円のお客さんを失ったことの・・・大きさ
まだ何か言いたそうな主人。
と、娘が、不機嫌に無口になっているのに気づく。
私たちのやりとりを聞くうちに、
「悪いことをしてしまった」感が、彼女の中でも
募っているのに違いなかった。
「ほら、あんまり言うから・・」と、口には出さず、私は、主人をにらむ。
はっとして、主人も困って黙る。
私たちの道中は、たいてい、いつも愉快だ。
主人発信のとんでもないおかしいネタが、何かしらあるからだ。
でも、この時は、違った。
夕日スポットに着いた頃には、私たちの雰囲気は、
最低調になっていた。
・・・でも、夕日は、見なくちゃ。
私は、その雰囲気を振り切るように、目的のお寺に着くなり、車を降りて走る。
教えてもらった通り、
ホントに、ここに入っていいの?という感じの所、お寺の門を
ためらいなく入って、境内を通り抜けた。主人も、いぶかりながら
後ろから来る。
すると、目の前がパッと開けて、メコン川の風景が広がる。
ホントだ、これは、いい場所!!
そこは、小さな見晴らし台のようになっていて、テーブルと
椅子がある。増設か、修理か?進化しつつある気配もあった。
でも、夕日には、間に合わなかった・・・。
もう日は、山の向こうに姿を消してしまっていた。
この日精一杯のメコンの夕景
「間にあわなかったかぁ。」主人がいう。
「せっかくいい場所だったのに残念だねぇー」と私。
黙ったままの娘。
ここで、もし素晴らしい夕日に間に合っていたら、多分我家の暗雲も
一挙に振り払えていたのかもしれない。
でも、そうは行かなかったので、何とも所在ない微妙な空気だった。
すると、娘が、急に
一人で歩いて帰るからと宣言して、背中を向けて動き出す。
「そんなぁー、日も暮れてきているのに、女の子一人で
帰すわけには、行かないでしょ。」と私がなだめる。
「大丈夫だから、一人にしてくれない!」振り返らずに歩きながら娘が言う。
でも、やっぱりそういうわけには、行かなかった。
「お父さん、私が一緒に歩くから、あの車に乗って帰って。」と
言い残して、あわてて、娘を追いかける。
お寺の前にいたドライバー氏は、二人が通り過ぎるのを
オロオロして、見ている。私は、「主人が乗るので」と
ジェスチャーだけして、急ぎ足で、娘の後に続く。
彼女が、私たちに怒っていたわけではないのはわかっていた。
人に期待させて、落胆させるという事態を自分たちが
作り出してしまったことへの腹立たしさの持って行き所が無かったのだ。
日が暮れていく中、
ズンズン先を早足で歩く娘が、かすんでいた。
振り返ると、これも離れてトボトボと歩いてくる主人の姿が見えた。
女二人に歩かせて、自分だけ乗って帰るというわけにも行かなかっただろう。
時々、咳が聞こえてきた。
娘と私との距離約300m、主人と私との距離多分600m位・・・。
親子三人、夕日を見損ねた上、遠く離れたまま一列になって
30分ほどの道のりを三人三様肩を落として、町へともどった。
町では、その流れのまま、それぞれ別行動した。
ま、仕方がないか・・・。こんなこともある・・・。
ネットカフェと停電
私は、インターネットをした。
ルアンパバーンには、ネットカフェがビツクリするほどたくさんある。
私は、一回しか入らなかったけれど、主人は、
毎日、ネットカフェに行っては、囲碁対局をしていたらしい。
日本語のフォントが入っているというPCを
主人に教えてもらって使ってみた。
でも、機械に弱い私は、キー一つもなかなか慣れなくて、四苦八苦だった。
書き込みの掲示板もサーバーにより随分反応が違うものだと知る。
そのうち、カフェに人が増えてくると、ネットのスピードがどんどん落ちてくる。
すっかり疲れて、力尽きて、書き込みを途中で断念する。
ぐったりして、ネットカフェを出た私と
一人マーケットから帰ったらしい娘が出食わす。
あ、というところで、突然あたりが、真っ暗になる。
停電!!
一瞬通りがどよめく。でも、しばらくすると、
観光客の戸惑いの雰囲気の中、
カフェのテーブルに、静かに少しずつろうそくのあかりが灯り始める。
道路に立ち尽くして、どうなることかと見守る私たちの目の前で、
通りの両脇にチロチロと揺れる灯りがゆっくりゆっくり増えていく。
「これも結構いいねぇー。」と、私。「うん。」と娘。
食事中の観光客の人たちのテーブルにも、ろうそくが運ばれていく。
その灯りを前に、それぞれが、まんざらでもないね、という感じで
雰囲気を楽しみはじめている様子・・・。
と、
再び町に電気が戻ってきた。
わぁーと、通りから、歓声と拍手が起こった。
娘と私も顔を見合わせながら、つられて、拍手をする。
あわてる様子もなく、自然に燭台が運ばれてきた様子をみると、
きっと、停電は、珍しくないのだろう。
「もう少し、停電長くてもよかったよねっ・・・。」
それから、私たちは、改めて、二人でマーケットに行った。
お父さんとは、もう先に会ったらしい。
お土産を買えるのも明日まで。ずうっと、眺めていただけだったけれど、
そろそろ動かなくては。お土産を買う。
自分用には、娘もかわいいと気に入ったモン族の帽子をみつける。
たっぷり使いこまれた子供用の帽子だ。
エスニック大好きで、特にヤオ族好きのお友達にも
同じところで、ヤオ族の帽子を見つけられて、ラッキーだった。それから、
結構綺麗で、ずっしり重いモン族のプリーツスカートも彼女のためにゲット。
よかった、よかった。
(お友達用のは、そのままあげてしまったので、画像はありません)
自分のお土産の画像は、
こちら
典型的なお土産が大好きな主人が買って、
旅行中ずっと愛用していたラオスのロゴ入り帽子も一緒に
織り布は、ずうっと気になっていたお店に、明日
いよいよ行ってみるつもりだ。
何だか、とても長い一日だった気がした。
主人は、この日も早寝をする。
旅先でのいいところは、夜更かししようがないところだ。
自然に早寝、早起き(私は)になる。
快適な朝の散歩の楽しさを知ったからには、みすみすそれを
逃すわけには行かない。よーし、明日も。
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