<< 1995/09/13 読売新聞 夕刊 >>豚の心臓
人間にも移植予定
サルに移植したら正常機能60日超【ロンドン12日=共同】ロンドンの英王立医学協会で十二日、霊長類の遺伝子 を組み込んだ豚の心臓を猿に移植したところ、六十日以上たった現在も正常に機 能しており、異種間臓器移植の最大の障害とされる「超急性拒絶反応」を克服し た、とする研究が発表された。
発表したのは、英バイオテクノロジー会社イムトラン研究所所長のデービッド ・ホワイト博士。早けれは来春、ケンブリッジのパップワース病院で、人間の患 者に豚の心臓の移植を試す予定だという。
ホワイト博士らは、十匹の猿に、人間の心臓と大きさが近い豚の心臓を移植 し、人間と同レベルの免疫抑制剤を与えた。
平均生存期間は四十日以上で、うち二匹は六十日以上経た今も生き続けてい る。同様の実験では、これまで米国の三十時間が最高だった。
博士らは以前、免疫抑制剤なしに八匹の猿を使った実験で五日間の生存を記録 していた。
超急性拒絶反応は、臓器移植や輸血を受けた生体の血管内で抗原抗体反応によ り数時間のうちに血栓ができ、組織が壊死を起こす現象で、異種間移植が成功し ない最大の原因となっていた。
博士は「超急性拒絶反応の兆候はまったく出ていない。われわれは霊長類の免 疫システムをだまして豚の心臓を受け入れさせる方法を発見した」と強調した。
* 前に見たテレビ
では肝臓だったけど、今は心臓も移植できるように
なったのかぁ。
そのうち、腎臓とか骨とか眼とか、(最後は脳か?) どんどん部品が
揃っていくんだろうな。
筒井康隆(?)の小説に、いろんな動物の臓器を移植しまくって次第に
人間らしさを失って行く男の話があった気がする。
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T.Minewaki / minew@post.email.ne.jp