◆ 映画「アウトブレイク」 ◆
(エボラウィルス電顕写真 / AP)
監督:ウォルフガング・ペーターゼン
主演:ダスティン・ホフマン、レネ・ルッソ
映画「アウトブレイク」を観ました(5/6)。
とても良くできたストーリーの映画で感動していまいました。
ダスティン・ホフマンの演技が力入っています。
このストーリーは、主に3つの要素、
[1] アフリカから新種の超強力ウイルスが広がる恐怖
[2] 防疫学者夫婦の離婚と仲直り
[3] 細菌兵器を秘密裏に開発していた軍の思惑
が絡んで物語は進みます。
[2]と[3]はいかにもドラマを面白くするために作った、という
感じの設定ですが、やはり[1]の、新種のウイルスが広がって、
人がバタバタと死んで行く、その不安と恐怖が軸となっています。
そして、その恐怖はリアルに、現実のこととして起こりつつあります。
最近の新聞、TVニュースで報道される通り、アフリカ・ザイールで
流行している「エボラ出血熱」は、エボラウイルスという正体不明の
ウイルスが原因となって、映画そっくりの症状をもたらし、
感染者の多数を死に至らしめます。(映画ほど危険ではないですが。)
その事実が映画をさらにリアルに恐ろしい印象のものにします。
未知の病原菌がどのようにもたらされ、広まるのか、そして
それを防ぐために努力している人々の姿は、映画の中でも現実に
忠実に作られているようです。
映画は円満な結末に向かい、めでたしなのですが、現実には、
「ウイルスの拡散を防ぐために1つの街を蒸発させる」という選択が
最善の手段となるケースがありえます。(起こって欲しくはないが。)
それらについての知識を得て、自分はどうするべきなのか、について
考えさせられる映画でした。
参考:[書物] ホット・ゾーン / リチャード・プレストン
1995/05/25 T.Minewaki
2001/06/04 last modified T.Minewaki
→ ホット・ゾーン (書物)
→ ウイルスなんて怖くない?
→ 生命のよもやま話
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