- 小湊鉄道終点の上総中野駅では20人ほどの乗客が下車した。ほとんどが鉄道ファンらしかった。一方、駅前は住民の人影もなく殺風景だった。ちょうど大多喜町の町長選挙中で選挙カーがやってきた。運動員は少し手持ち無沙汰の様子でトイレに立ち寄っていた。
- まず大塚山とは反対側の七面山に向かった。途中の民家の塀に観光案内のパンフレットが下げてあった。1部もらって参考にする事にした。お寺への参道は急な登り階段だった。少し苔が着いていたので手すりを持ちながら登った。山門をくぐったところがお寺の本堂で左手に登山口が有った。
- お墓の横を通り、コンクリートの山道を登った。階段が付いていた。最後にジグザグに登ると奥の院に着いた。奥の院の先が七面山の山頂でベンチが二つ有った。見晴らしが良く、下には先ほどまでいた駅が、向こうにはこれから登る大塚山が見えた。
- 休憩後、お墓の横まで下ると、親子連れがお墓参りに来ていた。挨拶すると、お母さんから「パンフレット取りましたか? 一緒に付けた『チーバくん(千葉県の公式マスコット)』の折り紙は私が作ったんですよ。どうぞ帰りに持って行って下さい」と言われた。お寺からの下りは階段を避けて車道を通ったので、あいにくとパンフレットの前は通らなかった。
- 下った後は反対側の三條大塚山を目指した。途中からは万葉ロードと名付けられた林道になった。木札が約10mおきに建っていて、花と恋にちなんだ万葉集の歌が書かれていた。
- やがて林道が突き当たり、正面に階段の歩道、左手へ林道と分れていた。正面の階段に進んだ。万葉集の木札を読みながら登り詰めると山頂の南側の肩に着いた。舗装された道が上がってきていた。右手へ舗装路を一登りすると山頂に着いた。
- 誰もいない山頂は風も無く暖かだった。広くて展望が良く、周りの山々や富士山が見えた。あずまやのベンチに座って赤ワインで乾杯し、昼食とおやつを食べた。
- 休憩後、山頂から北西側に歩道を下ると広場に出た。斜面には水仙がたくさん咲いていた。広場からは北へ向かう尾根道に入った。昔の生活道らしく、緩い起伏で道幅も広くて歩きやすかった。
- 尾根道を下っていくと、いすみ鉄道の踏切に出た。踏切の先は私有地と表示されていたので、手前の林道を右へ向かった。小さな尾根を越えると西畑駅に着いた。
- 西畑駅は小さな無人駅だった。待つほどもなくやってきた2両連結の列車に乗り込んだ。車内は鉄道ファンらしき人達で混雑していてびっくりした。