- バスを終点の宝平峡温泉の一つ手前、豊橋(ゆたかはし)で下車して車道を歩き始めた。国道に出ると交通量が多かった。薄別から林道に入った。林道に入ってすぐのゲートは閉まっていて、車が5台駐車してあった。
- 林道は比較的急で効率よく登ることができた。ウグイスやツツドリ、エゾハルゼミが鳴いていた。宝来池のそばで少し休んでいたら次第に蚊が寄って来たので早々に出発した。宝来小屋までの間で登山者5人とすれ違った。
- 宝来小屋は小さい土間の小屋だった。中の届出ノートに記載して山道を登り始めた。すのこのような木道がところどころに敷かれてた。ミズバショウがあちこちで咲いていた。大蛇(おろち)が原ではチングルマが見ごろだった。水の中にはオタマジャクシがいた。無意根小屋付近で登山者3人と出会った。最後の登山者とは小屋の前でひとしきり北海道の山について話し込んだ。無意根小屋には宿泊者はいなかった。湧き水が小屋の中まで引かれていた。
- 朝はコマドリが多く鳴いていた。パンの朝食を食べて出発した。最初は新しく切り開かれた新道の登りだった。ネマガリダケの切り株が多かった。最初の急坂を登るとしばらく小さな起伏の多い平坦地を進んでいった。雪がところどころで残っていた。最後の急坂を登ると尾根に出た。一休み後、ダケカンバの茂る尾根を登っていった。ツツドリやミソサザイが鳴いていた。少し平坦になると通行止めになった旧道と合流し、笹原の登りになった。
- 一登りで元山コースとの合流点に出た。笹原はやがて潅木帯になった。桜が咲いていた。遭難碑と最高点の祠を過ぎるとハイマツ帯になり正面に羊蹄山が突然現れた。少し進んだところが三角点のある無意根山山頂だった。さわやかな風に鳥の鳴き声が混ざっていた。展望が良く、遠く積丹半島の山も見えた。
- 分岐まで戻り元山コースを下り始めた。シラネアオイやツバメオモトが咲いていた。ところどころに雪田が残っていた。雪の無いところは笹原の事が多く、展望はあまり得られなかった。左手に大沼が見えるはずだったが、うっかり見落としてしまった。千尺高地の休憩場所からは無意根山が良く見えた。ツツドリが鳴いていた。
- 千尺高地からは急な坂を下って行った。ダケカンバの森だった。登山者数人とすれ違った。標高930m付近では木の間に余市岳が見えた。休んでいる間に蚊が寄って来た。更に下っていくとマイヅルソウが咲いていた。登山口近くではエゾハルゼミがたくさん鳴いていた。
- 元山登山口には6台の車が駐車してあった。元山からは舗装された車道の下りだった。時々車が通った。後半は足に靴擦れが起きそうになり、なるべく舗装路の横の草地を歩いた。
- 予定より一時間ほど早かったので定山渓温泉で一浴してからバスに乗り込んだ。