- バスは増富温泉を過ぎると渓谷沿いに走った。黄葉がきれいで、少し下りて散歩したいくらいだった。終点の瑞牆山荘でバスを下車して歩き始めた。富士見平まではミズナラなどの黄葉がきれいだった。
- 富士見平でテントを張った。水場の水量は豊富だった。ワインで乾杯し、ビーフシチューの夕食を食べた。テントは15張りほどあった。暗くなると霧が立ちこめ、懐中電灯をつけていてもトイレに行くのに迷いそうだった。夜中、風が出てきて、落ち葉がテントに当たる音がひっきりなしにした。
- 翌朝の気温は5度くらいだった。明るくなってから朝食を取り、ゆっくり出発した。最初は針葉樹林帯の道だった。樹林の間から瑞牆山の岩峰が見えた。天鳥川の源頭を過ぎると、岩の多い急坂になった。梯子やロープがあちこちに有った。針葉樹の中に紅葉が混じりきれいだった。振り返ると金峰山が逆光の中に見えた。標高が上がってくると今度は南アルプスが見えて来た。
- 左手から回り込むようにして山頂に着いた。20人ほど登山者がいた。樹林のある北側を除いて展望が開けていた。空気が澄んでいて、富士山や御嶽山まで見えた。見下ろすと林立する岩が見えた。そのうちの一つにはクライマーが登っていた。
- 下りは、岩を登るクライマーに見とれてペースが遅くなってしまった。ちょうど登りのピークの時間帯に当たったため、すれ違いが多くて何度も待たされた。
- 富士見平でテントを回収し瑞牆山荘へ向かった。日の光を受けてミズナラの黄葉はいっそうあざやかだった。
- 瑞牆山荘からのバスは混んでいて満席に近かった。増富の湯で途中下車して一浴した。増富の湯から乗ったバスは7-8人立つ人がでるほど混雑していた。