- 笠戸大橋で島に入り、池ノ尻でバスを下車した。歩き出だしの登山道は急だった。よく整備されていた。周囲は照葉樹の森だった。やがて急登は終わり登り下りを繰り返す道になった。標高150mの分岐にはベンチが有ったので一休みした。
- 一登りすると摺鉢山に着いた。「しまやま100選」の標識が有った。樹林に囲まれ展望は無かった。少し進んだ「見晴の丘」からは海がきれいに見えた。1mほどの高さまで登って遊べる木が有った。
- やがて島を北東から南西へ貫く縦走路に出た。縦走路にはスカイ1号から5号へと名前が順番に付けられていた。出たところはスカイ1号と2号の境目だった。スカイ1号側へ少し進み、更に細い道に入ると天狗岩に着いた。先端の岩の手前が切れ落ち、先端まで行けなかった。海の眺めが良かった。
- 縦走路を戻りスカイ2号に入った。よく整備された道だった。しばらくするとヘルメット姿の二人組とすれ違った。登山道の草刈りをしていた人達だった。「ご苦労様です」と挨拶しながら通った。
- 鞍部まで下ると畑が有った。爽やかな風が吹いていた。海には船のドックが見えた。次の白浜山は照葉樹に囲まれていた。白浜山からは急な下りになった。途中に展望の良い岩が有った。
- 鞍部で道路を渡るとスカイ3号に入った。やがて江ノ浦山に着いた。眺めが良かったので昼食休憩にした。下の工場からの作業音がした。
- しばらく進むとドックの寮裏の車道に出た。付近にはツワブキがたくさん咲いていた。再び登山道に入ると、次第に工場の音は小さくなり静かな森になった。急登後、右へ少し進むと小深浦山山頂に着いた。照葉樹の森で展望は無かった。
- スカイ4号に入り急坂を登ると、戦争遺構の高角砲台指揮所跡に着いた。朽ちかけたレンガ造りの遺構だった。屋根には草が茂り、「上に乗らないように」との注意看板が有った。更に進むと、あちこちに兵員待合所跡などのレンガ造りの建築物跡が半ば草に埋もれながら残っていた。
- 次の高壺山は広い山頂で樹林に囲まれていた。その先の鞍部は落葉の多い樹林帯の中だった。風が冷たくなり、曇ってきた。登り下りを繰り返して進むとスカイ5号に入った。
- 登って行くと最後のピーク尻高山に着いた。通ってきた高壺山への稜線と海の向こうに祝島が見えた。少し時間に余裕が出てきたのでシートを敷いて座り、コーヒーを飲みながら休んだ。
- 登山道を下ると林道に出た。林道には所々にアケビの実が落ちていた。最後は海沿いに深浦バス停まで歩いた。バス待合室の椅子に座って縦走路を歩き通した満足感に浸った。