大和ラヂヱーター、サードパーティー製ラジエター製造・ラジエター修理の流れが見えてきた
AZ−1純正ラジエターと、町のラジエター屋でIN側のタンクのみを交換したAZ−1の純正ラジエターを比較したところ、タンクは全くの同一であることがわかっている。このことから、タンクのみが町のラジエター屋に横流しされたのではという疑問があったのだが、確証を得るまでには至っていなかった。
結論から言うと、純正ラジエターのタンクは大和ラヂヱーターへ横流しされ、大和ラヂヱーターが町のラジエター屋に補修部品として販売しているということが今回はっきりした。なお横流しという言葉を使っているが、問題なのは横流しをする純正タンクを作ったサプライヤであって、大和ラヂヱーターは何も悪くない。
ここで、ラジエターの製造(修理)の基本的な流れを確認しておく。まずラジエターコアにタンクを取り付けて、ラジエターが完成する。
さらに具体的に見ていく。デンソーが純正ラジエターを製造する場合は、上記の製造スキームと同じになる。一方でサードパーティー製のラジエターは、横流しされた純正タンクを使って製造される。
町のラジエター屋が修理する場合は次のとおりとなる。ます大和ラヂヱーターが横流しされたタンクを町のラジエター屋に販売し、それを使ってラジエターを修理する。これを町のラジエター屋から見ると、修理に必要な部品を大和ラヂヱーターに発注して入手するという感じになる。
本来、純正ラジエターを製造するのに使われる構成部品は、例えばデンソー以外に販売してはいけないものである。が、今まではそのあたりがなーなーで、サードパーティーに流れていた。ところが最近になって締め付けが厳しくなり、タンクメーカーから大和ラヂヱーターに対し「タンクはもう販売できない」との通達があったそうだ。従って、サードパーティーや町のラジエター屋が利用できる純正タンクは大和ラヂヱーターが保有する在庫限りとなってしまった。
それでは我々が困るので、大和ラヂヱーターは金属製タンクを作って町のラジエター屋に卸すのだそうだ。町のラジエター屋目線から見ると、大和ラヂヱーターに金属製タンクの製造を依頼するという形になる。
以上のスキームは、「たぶんそうなんだろうなあ」と思っていたものだが、大和ラヂヱーターと話していく中で、初めて確認がとれた。
今回はこれでおしまい。次回は3Dプリンタの情報を中心にお送りする。