ここは、 | 架空猫が | 集う庭。 | 満月の | 夜に、 | 1匹ずつ | 架空猫が | やって | きます。 |
夜明けのMEW |
小泉今日子 S61.7.10のシングル曲。作詞・秋元康、作曲・筒美京平。 詞の中に具体的な猫が登場するわけではない。 が、仔猫のこわれそうなイメージを、サヨナラを言い出しかねてる二人の気持ちにだぶらせた曲(だと思う)。 |
連ドラつくるなら(という妄想を押し進めるなら)、この曲をエンディングに流したい。 えーと、内容は、トレンディ・ゾンビ恋愛モノ。 97.6.29 |
少女へ変化する猫 |
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河合準雄・中村雄二郎著の「トポスの知 箱庭療法の世界」(TBSブリタニカ)は、心理療法の一技法である箱庭療法について書かれた興味深い本。まだ読了していないのだが、ここにも猫が現れたので紹介しよう。 学校不適応症(←なんだか引っかかる単語だな)の小学五年生の少女がつくった箱庭に、片隅に傘をさした猫があらわれる(その写真も掲載されている)。その後も頻繁に猫があらわれ、天使に出会ったり、卵や髑髏がでてきたりして、 そういう変遷を重ねていくなかで、非常に深い体験があったあとで、結局最後には三人の少女の像に変わる。(P46) |
河合さんは語る。箱庭の解釈を急がない、クライエントは自分で治っていくんだから、いちいち治療者が細かいことを言わなくてもよい(P28)と。 いつも気になっている「物語ることによって行われる癒し」に通じるのではないか、と考えながら読んでいる。 今、米光たちが制作中の「BAROQUE」は、主人公が自分を癒すために神経塔へもぐっていくという展開である。 神経塔が、プレイする人を癒す箱庭のようなものにならないだろうか。 97.6.22 |
アプロ |
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ハヤカワ文庫JA「狐と踊れ」(神林長平著)に収録されている短編『敵は海賊』に登場するアプロ。 正確には猫ではない。 猫ではないのだ、れっきとした宇宙人なのだ、同僚刑事なのだ、しかしどう見ても猫は猫だ、頭がおかしくなる。 だから、正確には猫そっくりの宇宙人である。人間の感情を固定する能力も持っている。 |
このアプロとラテルの海賊課刑事の活躍を描いたのがこの短編。 のちに長編シリーズ化、アニメ化された。シリーズ第1作「敵は海賊・海賊版」の冒頭にはコンピュータ著述支援ツールCAWからの警句が掲載されている。 さわらぬ猫に祟りなし。97.6.8 |
かんびょうねこ | ||
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講談社青い鳥文庫の「ねこがいっぱい」(八木田宜子編)は、ねこが登場する話が8編もはいっているたまらない本だ。 イラストも5人の画家が担当していて、バラエティにとんでいて楽しめる。 その中の「白いかんびょうねこ」(八木田宜子著)は、病気の子供のところにやってくる白い猫の話。ねこは、いろいろ世話をしてくれる。のどをなでると気持ちよさそうにゴロゴロ言う。ぼくは、心から、熱を出してよかったと(P157)思うのだ。手を当てて熱をはかってくれるし、ふたりでミルクを飲むのもOKだ。 |
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この世のキレイごとを暴きに四丁目の角からやって来た子ネコ。 お腹をつつくと真実をかたり出し、肉球を押せば現実を語り出す。 |
ドルバッキー |
筋肉少女帯の曲「暴いておやりよドルバッキー」に登場。 このシングルのもう1曲の「死んでゆく牛はモー」も名曲です。 |
狂猫ブン |
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猫的愛好者としては、悲しいというか、マゾ的な快楽というか、にみまわれる本が「脳とこころ 内なる宇宙の不思議」(山本健一著・講談社)だ。
後半、猫をつかった実験の描写が出てくるのである。 たとえば、脳定位固定装置に猫を固定して、除脳するのだ。 麻酔が醒めると、猫は手足をピンと突っ張って動かない状態で生きている(P71) マンリキみたいな装置で、猫、頭をガチガチに固定されて、頭骨パカーンと開けられて、脳かっぽじって、ぴぃーんと手足を突っ張ってる姿が頭の中にふくれあがる。 |
しかも、その頭パカーンと開いている猫が、みゅーみゅー泣いて、涙目でギロンとこちらを見たりするのだ!(大妄想モード・オン!) 脳の生物学的研究なので、情緒的な描写はない。冷静な文章が、たんたんとつづく。それが、痛い。6-0HDAを脳室内に投与された狂った猫「ブン」は、電気ショックを与えられて反応を見られたりするの。おろろん。だが、しかし! こういった実験によって、苦しんでいる人が救われるのなら・・・などと考える余裕もなく、猫に感情移入している私はおろろんおろろん言いながら読んだよ。図とかあるの、これが。 |