研究テーマ->ジャンル研究->民族音楽->中国伝統音楽
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各民族音楽の特徴をとらえ、自動作曲や自動編曲を利用したコンピューター・ミュージックで再現するということを試みています。このページ
では、コンピューター・ミュージックで各民族音楽の
特徴をもった曲の作成を行うという観点から、特に留意した点を中心にして紹介しています。
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中国伝統音楽 |
ひとくちに、中国伝統音楽と言っても、時代、地域によって大きく異なり、その特徴を一まとめにしてしまうことはできないのですが、「自動作曲システム」では、次のようなことを特徴としてとらえています。まず、音階ですが、やはり、「ド」「レ」「ミ」「ソ」「ラ」を使用しています。これ
らの音が、笛や二胡、楊琴などの楽器で演奏されるわけです。中国・台湾の民謡、童謡、唱歌についての解説も参考にしてください。 |
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民謡と音階
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中国の民謡では、陽音階 「ド」「レ」「ミ」「ソ」「ラ」
が使用されるということになっています。実際にそうなのかを中国の民謡を数曲ピックアップして調べてみました。
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ド |
ド# |
レ |
レ# |
ミ |
ファ |
ファ# |
ソ |
ソ# |
ラ |
ラ# |
シ |
太湖船 |
18 |
0 |
21 |
0 |
30 |
0 |
0 |
32 |
0 |
9 |
0 |
0 |
繍荷包 |
0 |
0 |
21 |
0 |
21 |
0 |
0 |
17 |
0 |
31 |
0 |
10 |
小白菜 |
21 |
0 |
18 |
0 |
18 |
0 |
0 |
21 |
0 |
21 |
0 |
0 |
草原情歌 |
11 |
0 |
8 |
0 |
28 |
0 |
0 |
20 |
0 |
28 |
0 |
5 |
茉莉花 |
19 |
0 |
13 |
0 |
21 |
0 |
0 |
28 |
0 |
18 |
0 |
0 |
完全なヨナ抜き音階の曲もありますが、曲によっては「シ」は少し使うけど、「ファ」は使わないというアンデス地方の音楽 やスコットランド音楽 と同じ
傾向が見られます。印象ですが、完全なヨナ抜き音階の曲が、アンデス地方の音楽 やスコットランド音楽より割合的に多いように思います。
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楽器 |
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二胡
二胡
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二本の絃を弓で弾く楽器です。 |
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楊琴 |
「楊琴」というのは、机の様な台の上にのせて弾かれる琴のような楽器です。琴と違い、ミミカキのようなバチで、弦をペケペケ弾いて音をだします。ダルシマと良く似た楽器です。 |

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銅鑼 |
打楽器です。
日本では、中華料理店でお客さんが来たときに鳴らすのに使われたりしています。 |
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他 |
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自動作曲ソフトによる再現 |
自動作曲システムでは、「5度の鋸波」の音と、楊琴のかわりに、オルゴールの音を使用しています。「5度の鋸波」は文字どおり、5度の倍音が多く含まれており、これを使うとなぜか、中国っぽい旋律に聞こえてくるのです。伴奏には、琴を使用しており、これも8分音符で連続して鳴らすと、それらしく聞こえてきます。リズムですが、これは多種多様なので、「自動作曲システム」では、とりあえず、チャイニーズシンバルの音が小節の頭で鳴るようにしてみました。 |
自動作曲システムによるサンプル曲 |
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