キューブのシステム
下記のリンクで調べた限り,キューブのシステムは次のようになっています。
- システムの大きさ
Cubeは26^3 = 17576個の部屋からなります。
- 数字
各部屋は(123, 456, 789)というような,3桁×3の数字で区別されます。
- 座標
(abc, def, ghi)という数字を持つ部屋の座標は(a+b+c, d+e+f, g+h+i)です。(9+9+9=27なので,システムは1辺が26個の部屋からなるのですね。)
- トラップの有無
abc, def, ghiのいずれかが一つの素数のべきで表された場合,部屋にはトラップがあります。例えば,abcが512(=2^9)ならば,defやghiの値に関わらず部屋にはトラップがあります。もちろん,911のように,それ自身が素数の場合もトラップがあります。(911=911^1)
- 部屋の移動
(abc, def, ghi)という部屋は次のように動くそうです。
初期位置: (a+b+c, d+e+f, g+h+i)
次の位置: (a+b+c, d+e+f, g+h+i) + (a-b, d-e, g-h) = (2a+c, 2d+f, 2g+i)
その次: (2a+c, 2d+f, 2g+i) + (b-c, e-f, h-i) = (2a+b, 2d+e, 2g+h)
さらに次: (2a+b, 2d+e, 2g+h) + (c-a, f-d, i-g) = (a+b+c, d+e+f, g+h+i) (元に戻る)
※どの部屋も3回動くと元の位置に戻ります。
というわけで,キューブのシステムはこう設定されているのだと言われてしまえば,そうですか,と納得せざるを得ませんね。ただ,このシステムだと,レブンの言動にいくつか矛盾が生じます。
レブンの言動に関する矛盾
- 物語後半で,レブンは「あと2回の移動でブリッジにつながる。急いで!」という意味のことを言いましたが,そもそもどの部屋も3回移動して元に戻るのですから,急ぐ必要はまったくありません。というか,あと2回の移動でブリッジにつながるというのは一番時間がかかるケースなので,急ぐ必要はまったくないことになります。
- 3桁の数字が素数であるかどうか判定できるのならば,そこから素数のべきかどうか判定するのに殆ど労力はかかりません。なのに,レブンは「計算機が必要だ」とか言っています。
- さらに,レブンは(abcdefghi)という9桁の数の因数を調べる必要性について述べていますが(確かにこれは大変),実際にはその必要はないです。
うーん,ちょっとすっきりしない部分が残りましたが,まあキューブのシステムがどういうものかわかったので,いいことにしましょう。上よりももっと大きな矛盾については,下記のA HUGE bug in the CUBE (英語)を参照してください。
映画「キューブ(Cube)」に関するリンク(その2)
オマケ: どうでもいい話
- その1
レブン役の女優はNicole DeBoerというそうですが,いわゆる眼鏡っ娘の役です。掲示板を見ると,ファンもいるようです。役の上では10代後半というような感じですが,なんと撮影時点で26〜27才なのだそうです。本当かどうかわかりませんが,とてもそんな年には見えません。
- その2
公式ページの掲示板を見ると,Cube2に関しての噂が散見されます。どうも確定的な情報はなく,単なる噂にすぎないようです。個人的にも,あの設定で2作目を作るのは厳しいと思います(そういう意味で「Matrix」も設定に縛られるため,難しいと思います。)。続編ということではなく,全く違う別アイディアの作品を見てみたいものです。
[ HomePage | 映画「キューブ(Cube)」を観て]
ey5k-myhr@asahi-net.or.jp
Last modified 2001/01/12