本日
07/02/木
文芸家協会理事会。三浦しおん理事長になってから初めての理事会。理事のメンバーはほとんど同じだが何人か新メンバーが入って目新しい感じがした。出久根さんが引退したので、副理事長は林真理子さんとぼくの二人で務める。2年後、次の理事長候補を入れないといけないだろう。午前中は雨が降っていたが出かけるころには止んでいた。朝、SARTRASの共通目的予備審査。今回から委員長を務める。会議の時間短縮を試みたい。
07/03/金
しばらくAMERICAN−FOOTBALLのことを忘れていたが、Nカンファの状況を見てみよう。東地区も今シーズンはおもしろそうだ。イーグルスは2年前のスーパーを制したハーツが昨年は成長が止まった感じになった。オフェンスラインやレシーバーのレベルが少しだけ下がった。今年はもっと下がりそうで、結果として下位チームとの実力差がなくなってきた。控えは超ベテランのダルトンだが、ハーツはタフなので怪我でリタイアすることはないだろう。カウボーイズはいまやベテランとなってプレスコットで行くしかないが、今年あたりは地区優勝を狙うラストチャンスかもしれない。ここはオーナーが昔の栄光を忘れられずあれこれとチームをいじって弱体化に拍車をかけている。ただ今年はイーグルスに勝つチャンスがある。コマンダーズは2年前、新人QBダニエルズの大活躍でプレーオフに進んだが、そのダニエルズは去年は不振だった。控えのマリオタをぼくは推している。マリオタを先発させればチャンスはある。3強1弱といわれ続けてきたジャイアンツは去年はラッセル・ウィルソンにウィンストンという、超ベテランコンビのQBを揃えたのだが、結果としては終盤に新人のダートに出番が回ってきた。今年はダートを先発させて地区優勝争いで割って入る。去年は放出したダニエル・ジョーンズがコルツで復活した。何としてもダートで未来をひらいていかないといけない。イーライ・マニングがいたころ、ぼくはジャイアンツのファンだった。ホステトラーが代役でスーパーを制した時のことは忘れられない。さて、地区優秀候補の五里霧中。イーグルスの1強3弱ではおもしろくない。カウボーイズに期待をかけ、イーグルス、コマンダーズ、ジャイアンツは横並び。それでも2位以下の順番はこのままかな。本日は久しぶりに床屋に行った。文士劇の前にクラーク・ゲーブルの髪型にしろと言われて近所の床屋に行った。その時は調整だけしてもらったので、髪は伸びたままだった。今回は大幅に切ったので少年のように若返った。
07/04/土
Nカンファ北地区は激戦だ。南地区は負け越しでも地区優勝ということが何年も続いているのだが、作シーズンの北地区は、勝ち越してもビリという状況だった。そのビリが優勝候補のライオンズだったので驚愕した。何といってもベアーズの2年目QBケイレブ・ウィリアムズが一気に成長して、マホームズ並みの偉大なQBになってしまった。まだチーム全体の整備が充分ではないので、今シーズンもスーパーには手が届かないだろうが、地区優勝はまちがいないと思われる。去年の順位でいえば2番手はラブのパッカーズなのだが、ロジャースが移籍して控えから先発となっと当初のラブと比べれば、昨年のラブはやや低迷していた。もしかしたら今シーズンはビリになるかもしれない。それくらいに地区のレベルが高いのだ。ベアーズと優勝争いをするのはゴフのライオンズだろう。ゴフにはまだ伸びしろがある。ディフェンスも強化された。チーフスから移籍したランニングバックのパチェコにも期待した。それと控えQBのブリッジウォーターはぼくの推しの選手。セインツのブリーズの控えで大活躍した時のことは忘れられない。さて、パッカーズがビリ候補と書いたが、勝ち越しでビリ争いをしそうなのだかバイキングス。2年前にはダーノルドで地区優勝したのにそのダーノルドを放出した。ダーノルドはシーホークスで見事にスーパーを制覇した。マッカーシーを育てたいという意図はわかるのだが、この新鋭QBは怪我が多く、まともにシーズンを過ごしたことがない。さらに今シーズンは、カーディナルズの中堅QBのマレーを引き抜いた。去年のマレーは不振だったが、チームが代われば復活するかもしれない。ただどちらを先発させるかで首脳陣に迷いがあるならばビリ候補の一番手だろう。ぼくの予想は、ベアーズ、ライオンズ、パッカーズ、バイキングスだが、また全チーム勝ち越しということになりそうだ。
07/05/日
昨日はどうしたわけか朝から高熱が出て一日寝ていた。去年だったか食中毒で一日倒れたこともあったが、ふだんは丈夫で元気なのだがたまにダウンすることがある。文士劇も終わって体を使う仕事がない時期でよかった。来週の金曜日には日大文芸賞の選考があるのだがそれまでには治るだろう。さて、Nカンファ南地区。北地区が勝ち越しでもビリというレベルの高さなのでここは負け越しでも地区優秀というレベルの低さ。ブレイディーのいたバッカニアーズは後継者としてブラウンズから放出されたメイフィールドを入れたのが奏功して負け越しでも優勝の特権を得ていたのだが、昨シーズンは怪我のために後半失速した。優勝したのは若手QBヤングを擁するパンサーズ。ヤングはいいQBだが、攻撃ラインが弱いのかいつも逃げ回っている印象があった。プレーオフの試合を見たが、負けたけれども活躍していた。今シーズンも負け越しラインの激戦になりそうだが、とりあえず優勝候補にしておく。メイフィールドのバッカニアーズも優勝候補だが去年の失速ぶりが記憶に残っていて、全体のチーム力が弱まっているのではないか。ブレイディーでスーパー圧勝の時がピークだったようだ。ファルコンズはどうか。新人3年目のペニックスは怪我が多くまだ活躍していない。今年は控えというか先発もできるベテランのカズンズがいなくなったので独り立ちできるかと思ったのだが、ドルフィンズの先発だったタゴヴァイロアを採った。左利きのロングパサーだが、ボールを持ちすぎてヒットされ怪我をすることが多い。ペニックスと併用ということになるのか。それでもいつまでたってもペニックスが独り立ちできない。さて、問題はセインツだ。大ベテランのブリーズが引退してからいい新人QBが入らず低迷している。去年はビリ争いをしていて、メンドーサをゲットできるのかと思ったのだが、後半、シャックという無名の新人が先発すると何勝かしてしまった。これでドラ1をゲットできず、シャックは今年も先発を任されるのだか。その意味ではよくがんばったのだが、地味なQBなので勝ち越しは無理。この地区では勝ち越せば地区優勝なのでどのチームも勝ち越しは無理だが、シャックでは5勝くらいではないか。ところでこのシャックという選手の苗字の発音がわからない。アメリカは他民族国家なので、世界各地から人が集まってくる。スミスとかジョーンズばかりならわかりやすいのだが。タゴヴァイロアなんて何人だと思っていたらハワイの人だった。
07/06/月
近くの医者に行って処方箋を貰う。先月血液検査をしたのだが、その結果、奇跡的にオールセーフの状態になった。文士劇をやっている間に体重が4キロ減った。その成果だろう。3日前に高熱が出たので今日の体重はもって減っている。この状態を維持して長生きしたい。さて本日はテレビでアメリカ建国250年の祭典のもようを見ていて、アメリカについて考えみたくなった。AMERICAN−FOOTBALLの話題を中断してアメリカについて考えてみる。だがその前に当然のことながらイギリスについて考えてないといけない。イギリスではいまから400年以上前に、離婚をするためにカトリックから脱退したのだが、ローマ法王が派遣した枢機卿を追い出しただけで、カトリックの儀式はそのまま踏襲した。そうするとカトリック教会がもっていた農地がすべて国王のものとなったので、その多くを売り出した。金をもっている商人たちがこれを購入した。それまで土地をもっているのは国王に忠誠を誓ったいわゆる「貴族」と呼ばれる地方領主やその配下の小領主だけだったので、商人たちは土地をもつことで自分たちも貴族と同等になったと主張し、「ジェントリー(血筋のよい人)」と自称するようになった。農地をもつということは、その土地で働いている農民を所有することになる。農民には引っ越しや職業を選ぶ権利が剥奪されていて奴隷に等しい状態だった。この教会の土地のうち、売れ残った傾斜地などはそのまま残されたので羊が放牧され、羊の量が増えると毛織物が盛んになる。簡易な機織りの機械が発明されていたので、商人たちは自分の土地に工場を建て、機織りの機械を導入したが、機織りのためには人手が要る。商人たちは当初は自分の土地の農民に操作を教えて働かせていたのだが、彼らは儲けが出ると工場を増設したので人手が足りなくなる。すると隣の土地の農民にも給料を払うといって声をかける。となりの地主は当然、農民には職業選択の自由などないと主張する。ジェントリーは大学に献金して、「自由主義」というものを普及させた。国王も工場からは税収が得られるので「自由主義」を公認した。この結果、イギリスの農民には自由が与えられた。ぼくはつねづね主張しているのだが、「近代化」とは結局のところ、「労働力の流動性」ということなのだ。「儲かる産業には人が集まる」という「自由」がないと産業は成長しない。フランスの大革命は単なる暴動にすぎなかったのだが、19世紀の後半には、後進国だったロシアでも濃度が解放された。日本では明治維新、アメリカでは南北戦争が起こった。アメリカは広大な土地に狩猟採集の現地住民がいたというところに、アイルランド系などの農民が入植して、綿花の生産を始めた。ジェントリーの活躍で産業革命に成功したイギリスは、税収が増えたので軍備を拡張し、スペインの無敵艦隊を撃破してアメリカやインドに進出したのだが、インドで発見した綿花をアメリカに植えることで、未開の大地に綿畑が広がっていった。当然、人手不足になるのだが、奴隷商人がアフリカの奴隷を売り込みに来たので奴隷を購入することで人手不足は解消した。アメリカがアフリカを侵略してアフリカ人を奴隷にしたわけではない。アフリカでは民族、部族の間での抗争がつねに続いていて、負けた部族の兵士は首を刈られていたのたが、奴隷商人が買い付けに来るようになって売られたというだけのことだ。ただアメリカで生産された綿花はそのままイギリスに運ばれた。イギリスでは毛織物の機械を改良して綿花を原料とした木綿産業を発達して、イギリスの産業はますます発展していた。そのままでは、アメリカのいまのような発展はなかっただろう。
07/07/火
文士劇で『風と共に去りぬ』をやったので南北戦争は身近なものになった。スカーレットの親はアイルランドからの手稼ぎ移民で底辺からたたきあげた人だ。まじめに働いて広大な農園を所有するに到った。何も悪いことはしていない。奴隷商人から奴隷を買って農作業にあたらせた。当時は奴隷の売買は合法だった。その奴隷をいきなり解放せよと言われたら、誰もが困惑する。激怒する人もいるだろう。これをリンカーンに政治献金した北部の工場主の立場から見てみよう。アメリカの南部には広大な綿畑が広がっている。だがその綿花はすべてイギリス本土に輸出される。北部に工場を作っても働き手がいない。奴隷を買って働かせればいいのだが、工場の設備投資に加えて奴隷を購入するのではコスパがよくない。リンカーンに政治献金すれば、奴隷を解放してくれる。「労働力の流動性」という近代化の第一歩が踏み出せるのだ。さらに重要なことがある。リンカーンは綿花のイギリスへの輸出を禁止し海軍でアトランタの港を封鎖した。南部は反乱を起こしたが港が封鎖されているので現金収入がなく、軍備に資金を投入できない。太平洋戦争の日本軍のように、乏しい軍備で精神論だけで闘って負けてしまった。綿花の輸出は禁止されたままで綿花の値段がタダ同然になる。解放された奴隷はまだ南部にいるので賃金を払って雇えばいいのだがそれだけの資金が南部の農民にはない。元の奴隷に食べ物を与えることもできない。解放された黒人労働者は、ほとんど飲まず食わずで徒歩で北部に流れていくしかなかった。北部には工場があり、タダ同然の綿花があった。奴隷は解放されているのでタダで使える。賃金は必要だが、後払いでいい。その賃金も、大量の労働者が南部から流れてきたので供給過剰で、労働賃金もタダ同然になっている。タダ同然の原材料と労働力。これで北部の工場主は大儲けをした。儲かったぶんを工場の増設にあてる。これがアメリカが世界最大の工業国になる推進力になった。話は変わるが、終戦直後の日本のサラリーマンも一種の鎖なき奴隷だろう。終身雇用制という目に見えない鎖で束縛され、賃金は月末に支給される後払いの月給と、半年後にまとめて支給されるボーナス。そして退職金。これらは長期的な後払いのシステムとして確立されたものだ。年功序列式の賃金体系というのも、長期後払いシステムの一種だ。若いころはタダ同然で働かされ、少し年齢が上がればそれなりの給料が貰える。そのことを将来の希望として低賃金で働かされる。団塊の世代まではその年功序列と退職金のシステムが残っていたので後払いの収入を得ることができたのだが、いまは年功序列のシステムが崩壊して、50歳を過ぎると逆に賃金が低下するようなシステムになっている。いずれこのシステムは崩壊するだろうが、実はこのシステムには利点がある。年齢にかかわらず賃金が同じなら企業はベテランの労働者を雇用する。景気が悪くなると、若者の就職先がなくなってしまう。すると世の中に不良青年があふれて治安が悪化する。若者は安い賃金で雇えるというシステムは治安の維持に役立っているのだ。話が逸れてしまったが、奴隷の解放というのは、北部工場主の利益のためになされたことで、そこにはヒューマニズムの要素はないし、自由、平等、博愛といった理念などカケラもない。しかしアメリカは、自由主義、平等主義、民主主義の理想国家のようなイメージで語られることになった。ただ実態は、解放された奴隷に加えて、次から次へと移民が押し寄せ、労働力の流動性があったからにすぎない。低賃金の移民労働者が、アメリカの経済を支えていたのだ。その移民を拒否すればどうなるか。経済はたちまち破綻する。いまアメリカはそういう危機に瀕している。
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